‘れきはく・今日の出来事’ カテゴリーのアーカイブ

「れきはく友の会」現地研修会に参加して

11月 22日 火曜日


歴博には、「会員が歴博を積極的に利用することにより、愛媛の歴史及び民俗に親しみ、教養を高め、会員相互の親睦を図るとともに、博物館事業に協力することを目的」とする「友の会」の組織があります。
先日、天候の関係で2回延期となった友の会の現地研修会「四国西予ジオパーク巡り―三瓶編―」に参加しましたので、その日の様子をレポートします。案内はジオガイドで、友の会会員でもある地元・三瓶の宇都宮とみ子さん。
9時に歴博の駐車場に集合し、2台のマイクロバスに分乗して、まず向かった先は、宇和町岩木にある三瓶神社。なぜ、三瓶の海も見えない山の反対側に三瓶神社があるのか? その謎を歴博の大本学芸員が説明してくれました。元々は、三つの瓶が流れ着いた所に神社が建てられたが、船の転覆事故が相次ぎ、むしろ海の見えない所の方がよいのでないかということで、山の向う側の宇和町に社殿を移したとのこと。神社の石段の両側にある寄進者の名前を見ると、三瓶町一帯の地名の方が圧倒的に多く、いかに深く信仰されていたかがよくわかりました。また、今も50年に一度、神様が三瓶の地に帰る「還幸祭」が催されているとのことです。
続いて、我々は須崎海岸へ。須崎観音の所から階段を下りて、まさに海岸線に沿った小道を行くと、約4億年前の縦じまの地層が見える岩壁が続きます。同行してくれた西予市ジオパーク推進室の中村千怜さんによると、ここの地質は凝灰岩だそうです。縦じまは所々ずれており、その時代に大規模な地殻変動があったことがわかります。突端にある通称「マンモス岩」。先日の愛媛新聞でも大きく写真が掲載されていましたが、ここに立つと地球の歴史の中で、人類の歴史なんてほんのわずかだということを改めて感じさせられます。


続いて、昼食場所の「みかめ本館」へ。お昼は「アジめし」。宇和島風の鯛めしと似ていて、奥地湾で獲れたアジの刺身をタレに漬け込んだものを、ごはんの上にのせていただきます。初めてでしたが、3杯もおかわりしてしまいました。
昼食後、「潮採館」で地元の物産を見てから、「朝立会館」へ。県の民俗文化財にも指定されている「朝日文楽」の上演会場として昨年オープンした施設です。朝日文楽保存会の方のお話を聴きましたが、3人で扱う人形浄瑠璃の世界は奥が深そうです。


館内には、名工・天狗久が作った人形の頭や、今作れば数百万円はかかる人形の衣装など貴重なものが保存されています。また、大きさの違う4段の枠に襖絵を差し込んで、遠近法により千畳敷の奥行きを感じさせる「八段返し」と言われる舞台装置は圧巻です。
なお、11月23日(水)勤労感謝の日の午後に、歴博において、県内5団体による「文楽合同公演大会」が開催されます。有料(当日:千円)ですが、興味のある方はぜひ!!
現地研修会の最後は、「さざえが岳」。岩場にサザエがついていたからという説と山の形がサザエに似ているからという2説があるそうですが、ここの岩は「チャート」という非常に硬い地質。山の上からは、奥地湾が望め、なかなかのビュー・ポイントでした。
今回の現地研修会の内容は、「着地型観光プラン」として旅行社にも十分売り込めるものだと思いました。
西予市からもジオパークについて、歴博からのフォローを期待されているところですが、ちなみに、11月26日(土)には、西予市主催のジオパーク学習会が、野村町惣川のかやぶき民家「土居家」周辺で行われ、当館の学芸員が講師を務めます。
こんな楽しい現地学習会のほかに、少し遠くへの研修旅行(今年は村上水軍博物館と大三島)や歴博の展示解説会などのご案内が来るほか、定期的なクラブ活動も行っている「友の会」に、あなたも入ってみませんか? 年会費3千円ですが、十分もとが取れると思います。

夏休み子ども講座を開催しました

8月 21日 日曜日

8月20日(土)、夏休み子ども講座「教えて!村上海賊」を開催しました。
当館常設展示をみながら、このほど「日本遺産」に認定された村上海賊について学習してみようというものです。

まずは学芸員による展示の解説。小学生の皆さんは熱心にワークシートに書き込んでいます。
学芸員による展示解説

戦国時代の軍船について学習した後・・
軍船について学習

原寸で復元した戦国時代の軍船「小早」への乗船です!
船を進ませるための「艪」の長さを実感しています。
艪に触れる体験

能島村上氏伝来の陣羽織を彷彿とさせる体験用の陣羽織を着て、「いざ!出船!」
小早乗船の様子

船上で二枚胴の具足を着用。まさに「村上海賊の娘」です。
具足の着用

船体にもぐり、和船の構造も見学しました。
和船の構造の観察

海賊の拠点・海城から出土した陶磁器類を熱心に観察されています。
出土品観察の様子
出土品観察の様子(2)

はじめての試みとして実施した今回の事業、おかげさまで大変充実した時間となりました。
村上海賊の歴史について子どもたちに学習する機会を提供するとともに
原寸復元模型と歴史衣装を組み合わせることで、これまでにない体験を提供できたのではないかと思います。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

博物館実習

8月 17日 水曜日

 博物館学芸員の資格を取得するには、大学などで様々な単位を取得する必要があります。そのひとつに「博物館実習」があります。

 当館では、今年2名の実習生を受け入れ、8月16日(火)から21日(日)まで実施しています。期間中実習生は、1名のインターンシップ生とともに、歴史・民俗・考古資料の整理やイベントの補助などに携わることになります。

 初日の実習では、午前中に博物館の概要説明・施設見学を行い、博物館施設の全体像を把握しました。午後は、早速歴史資料による実習を行い、収蔵資料の取り扱い方法や整理方法を学びました。

 普段見られない博物館の裏側、学芸員の専門業務、保管されている実物資料などを実際に見て体験して、一つでも多くのことを経験してもらいたいと思います。
 暑さが続きますが、体調にも気を付けながら、皆さん頑張ってください。

歴博でお昼! 昔なつかしい学校給食はいかが?

7月 27日 水曜日

夏休みに入って、子どもさん連れの姿が目立っていますが、歴博には一応レストランもあります。本格的な厨房設備でないため、カレーやうどんなどの軽食中心のメニューですが、夏休み限定メニューとして今年も昔なつかしい「学校給食」が登場しました。
今日のお昼、ちょっと試しに食べてみました。らくれんの牛乳、なつかしいですね。牛乳苦手という人のため、ココアもついていました。ビーフン、たしかにおかずによくあったように思います。わかめごはん、私の頃は、米飯給食が始まった頃で、いつものコッペパンと違ってうれしかったような記憶があります。そして、フルーツポンチ、みかんの缶詰と寒天が中心だったように思いますが、なぜか最後に残して食べていました。先割れスプーンも、目の敵のようにずいぶん批判されて、もう使ってないのでしょうね。アルマイトの食器も今はないでしょうし—-。

現在開催中の特別展「TRAIN WORLD!」。子どもさんに人気の「出発進行 坊っちゃん列車!」や「ダンボール“しおかぜ”」も平日なら並ばなくても大丈夫くらいですので、夏休み、子どもを連れて行く場所に迷ったら、西予市の歴博へGO!

友の会土器ドキクラブ

7月 12日 火曜日

博物館の周辺でもセミの鳴き声が響き始めた7月10日(日)に、今年度の第1回の友の会土器ドキクラブを実施しました。今回は、現在、当館考古展示室にて開催中の「発掘 南予の遺跡 Part3-考古収蔵庫に眠る南予の宝-」を、展示を担当したH学芸員の解説を交えて見学しました。

今回の参加者は11名と、近年では多い参加者となりました。皆さん真剣に学芸員の声に耳を傾け、懸命に展示資料やパネルを見つめては、メモや写真をとられていました。学芸員による1時間の解説後も、クラブ員は鋭い質問を矢継ぎ早に学芸員にぶつけて、土器や石器について学ばれていました。お蔭様で、終了後の展示担当者はセミの抜け殻状態に…(笑)。

「祭り」のフィナーレ!

6月 6日 月曜日

4月23日から開催していた「愛媛・お祭り博覧会2016」も、いよいよ今週末の6月12日(日)まで。
先週5月28日(土)の片岡愛之助さんのお練りは、あいにくの雨で中止。ただ、雨の中、先哲記念館玄関前で西予市宇和町小原に伝わる五ツ鹿踊りが披露され、私は残念ながら聴けませんでしたが、翌日の舞台稽古のため訪れた愛之助さんからご挨拶があったそうです。
歴博では、16:30から西予市城川町窪野の八ツ鹿踊りの実演の後、東北文教大学の菊地和博特任教授から「東北地方のシシ踊り」の特徴と南予の鹿踊りとの比較、東北歴史博物館の小谷竜介学芸員から災害後に民俗芸能を続ける意味についてお話いただいた後、パネルディスカッションがありました。

その中で印象に残ったのは、東日本大震災の津波ですべてを押し流された南三陸町で、100日法要の時に鹿踊りをやるんだと地域が一丸となって取り組まれた話。まさに地域社会にしっかりと根付いた民俗文化というものを感じました。

今週末の6月11日(土)には、四国民俗学会主催の「地域の祭り・行事の現状と将来」と題したシンポジウムが開催されます。
そして最終日6月12日には、今回の特別展でも祭礼絵巻や練車が展示されている「吉田秋祭り」の国の無形民俗文化財指定に向けた調査委員会が歴博で開催されるとのこと。
名残おしいですが、ラスト1週間。もし観覧券をお持ちでまだ見られてない方は、「後の祭り」にならないよう足を運んでいただければと思います。

なお、歴博では、次の特別展「TRAIN WORLD!」の準備も着々と進行中。もうすぐポスターやチラシも刷り上がって広報できる見込み。7月16日(土)開展予定です。乞うご期待!!

ムササビが入ってくる博物館

5月 20日 金曜日

「歴博」は、木々に囲まれた小高い山の中腹にあります。植栽も、春の桜から、サツキ、そして今はシャクナゲが正面玄関左手に紅紫の花をつけています。ただ、広い敷地を手入れするのはたいへん。毎朝スタッフの方が、ブロワーという機械を使って落ち葉を吹き飛ばしながら集めています。集めた落ち葉は良い肥料になるとか。

人の手が入っていない「自然のまま」では、人はきれいとは感じてくれません。昔、双海の若松進一さんがシーサイド公園をつくった後、毎朝5時に起きて海岸清掃をしてから出勤していたという話をふと思い出しました。

自然と言えば、先週、朝事務室に入ると、「レストランが荒らされている」と指定管理者のスタッフの方がバタバタと。しばらくして「犯人がわかりました。ムササビが入っていました」その後、大捕りものとなったようで「なんとか屋外に逃がしました」との報告が。自然の中にあるとは言え、ムササビが入ってくる博物館というのは、そうないのではないでしょうか、こんなことを「売り」にできないかと思った次第です。
昨日は、「ハチが入っている」という話も。自然とのつきあいもたいへんです。

祭りは文化!

5月 10日 火曜日

GW期間中は、ふだんとは違った客層でにぎわった「歴博」。5月3日は、開館前から玄関前に親子連れの行列。忍術集団「黒党」による忍術教室の整理券を求める人たちでした。3~5日は鎧武者に変身コーナーもあり小さなお子さんを連れた家族連れの姿が目立ちました。体験教室にはボランティアで宇和島南中高の女子生徒さんも大勢。5日の文楽公演では、御年90歳とはとても思えぬ張りのある浄瑠璃語りと若手の人形遣いたちとの見事なコラボ。8日には祭礼研究をされている佐藤秀之先生の講演に、西条からいかにも「祭り命」といった御一行が。
そうです。「歴博」では、ただ今特別展「愛媛・お祭り博覧会」を好評開催中。

まず入り口に置かれているのが、吉田秋祭りの練車(人形屋台)。搬入の際に立ち会いましたが、ふだん分解保管しているものを、指揮する方が次々と指示し、1時間ほどで組立て完了。そのつど組み立てることにより、若い人に引き継がれるというのは、まさに文化だと思いました。吉田秋祭りは、毎年11月3日文化の日に開催されます。江戸時代の絵巻に描かれたものと同じ「おねり」が続く様子はなかなか趣深いものです。

私も一昨年、文化庁の調査官と一緒に拝見しましたが、さすが吉田三万石、きちんとした祭り文化が残っています。現在、専門家も交えて調査研究が進められており、近い将来、国の無形文化財の指定を受ける日が来ると思われます。実は、本家の宇和島・宇和津彦神社の祭礼でも戦前までは同じようなお練り行列があったとのこと、今回展示されている祭礼図でご確認ください。

その隣にあるのが、伊方町小中浦の「御車」。中の人形は、牛若丸と弁慶。後ろの彫刻は、牛若丸の鞍馬での修行と凝っています。先日、伊方出身の方にこの話をしたら「伊方の秋祭りも、屋台、牛鬼、鹿踊りと全部そろってるんよ」と言われて、思わず「知らなかった~です」! 伊達文化恐るべし。知られていませんが、南予各地にそれぞれ祭り文化が継承されているのです。

祝!村上海賊に関するストーリー、「日本遺産」認定!

4月 29日 金曜日

このほど、村上海賊に関するストーリーが、文化庁により「日本遺産」に認定されました。
(申請主体:今治市〔愛媛県〕・尾道市〔広島県〕)

“日本最大の海賊”の本拠地:芸予諸島-よみがえる村上海賊“Murakami KAIZOKU”の記憶-

 戦国時代、宣教師ルイス・フロイスをして“日本最大の海賊”と言わしめた「村上海賊」“MurakamiKAIZOKU”。理不尽に船を襲い、金品を略奪する「海賊」(パイレーツ)とは対照的に、村上海賊は掟に従って航海の安全を保障し、瀬戸内海の交易・流通の秩序を支える海上活動を生業とした。その本拠地「芸予諸島」には、活動拠点として築いた「海城」群など、海賊たちの記憶が色濃く残っている。尾道・今治をつなぐ芸予諸島をゆけば、急流が渦巻くこの地の利を活かし、中世の瀬戸内海航路を支配した村上海賊の生きた姿を現代において体感できる。

日本遺産とは、文化庁が平成27年度から創設した制度で、地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として認定するものです。ストーリーを語る上で欠かせない魅力溢れる有形や無形の様々な文化財群を、地域が主体となって総合的に整備・活用し、地域の活性化を図ります。
四国では「四国遍路」についで2件目の認定になります。昨年度は18件、本年度は19件が認定されました。

当館でも、これを記念し、歴史展示室(中世)に記念パネルを展示しました!
日本遺産記念パネル
右は来島村上氏の村上(来島)通総像、左は能島村上氏の村上景親像です(いずれも複製)。

当博物館では、これまでも村上海賊に関する調査研究を行い、現地での展示や普及啓発、文化財の保存に積極的に協力しているところです。

このたびの「日本遺産」認定を心からお祝いするとともに、これからも引き続き関係機関と連携しながら、調査研究の推進や情報発信に取り組み、地域活性化の支援に努めてまいります。

開幕!特別展「愛媛・お祭り博覧会2016」

4月 23日 土曜日

本日4月23日(土)、えひめいやしの南予博の広域コアイベント「愛媛・お祭り博覧会2016」がオープンしました。



展示室の入口の様子。伊方町小中浦の御車(人形屋台)や牛鬼がお客様を出迎えます。

こちらは東北地方と南予地方の鹿踊りの比較コーナーです。

東予地方の太鼓台の飾り幕や、西条のだんじり絵巻。

博物館エントランスホールには、松山市道後の神輿(大正時代製作)も展示しています。

会期は、6月12日(日)までとなっています。

週末やGWに南予方面にお出かけの際は、ぜひこの展示に足をお運びください。

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