‘れきはく・今日の出来事’ カテゴリーのアーカイブ

体験! 兵士の衣食住

8月 2日 土曜日

 8月に入り、特別展「愛媛と戦争」もいよいよ中盤。今日は兵士の生活を知るための体験イベントを開催しました。名付けて「体験! 兵士の衣食住」。戦争に召集された兵士は、どんな服を着て、どんな生活をしたのか?そんな素朴な疑問に答えようというものです。
 今回は14人の参加者にさまざまな体験をしていただきました。まず、当時の兵士たちが足に巻いたゲートルを巻いてみます。歩いても緩まないようにゲートルを巻くには、ちょっとしたこつがいります。ボランティアさんの手助けもあり、みんな上手にゲートルが巻けました。
テントは、マントとしても使います。

 次は1メートル50センチ四方の布を使って、体を休める一人用のテントを組み立てます。どうすれば小さな布で大人一人が寝るテントがたつのか、いろいろやってみます。こんな狭い空間で寝ていたなんて、ちょっと驚きます。
テントをたててみよう

 最後はテントに入って、非常食だった固パンを試食します。この固パンは日露戦争時、第11師団に納めていた菓子店が現在もつくっているもので、味付けは現代風になっていますが、当時の兵士が食べたものに近いものといえます。歯が折れるくらいの堅さを味わってもらいましたが、素朴な味付けで子どもたちにも好評でした。
固パン、おいしい?

 「体験! 兵士の衣食住」は今後、8月23日(土)と8月30日(土)の午後2時から実施します。夏休みの思い出のため、夏休みの自由研究に、ぜひご参加ください。

「昔のくらし探検隊 海外からも入隊できます」

7月 31日 木曜日

愛媛県歴史文化博物館では、学習支援プログラムの一つとして「昔のくらし探検」というプログラムをご用意しています。
昭和の民家を復元した展示室を舞台に、昔の家や道具を実際に見て、触って、昔のくらしを身近に考えてもらうプログラムです。

今回の探検隊は、なんと外国からの入隊希望者です。香港大学で日本語を学ぶ生徒さん27名が、7月30日に「昔のくらし探検隊」として展示室を探検しました。3つの隊にわかれ、それぞれボランティアさんがつとめる隊長といっしょに、「海のいえ」「里のいえ」「山のいえ」を探検します。

実は今回、プログラムの申込があってから、隊長のお一人がすばらしいアイデアを思いつきました。「中国も日本も同じ漢字を使うのであれば、なにか通じるところがあるかも」といって作ってきてくださったのがこれです。

探検隊でおすすめのキーワードをB4サイズの画用紙に六枚、書いてきてくださったのです。今回はこの秘密兵器を携えて、探検隊スタートです。

蓑(みの)や和傘などは香港でもあるそうですが、せっかくなので記念写真を撮る方も。

秘密兵器の「キーワード画用紙」を見てもらいながら、隊長が説明をすると「ああ~」と納得のため息がもれたり、中国語で発音してもらうことも。
 また、中国の丸いまな板と日本の四角いまな板の違いや、食事の仕方、眠り方になど、日本と中国の文化の違いについて会話が広がります。
 せっかくなので、探検の先頭に立ってくれた隊長さんたちを記念写真。

 皆さんは日本に11日間滞在して、日本語の勉強や文化視察をされるそうです。「昔のくらし探検」が少しでもお役に立てればうれしいです。
 このように、「昔のくらし探検隊」に入隊するには年齢も国籍も関係ありません。(日本語がおわかりになれば)いつでも入隊お待ちしております。

館蔵資料がお出かけしました!

7月 10日 木曜日

 当館収蔵の久保家伝来の甲冑「紋柄威五枚胴具足」「銀箔押帽子形兜」(注:当ブログの昨年9月24日記事参照)が、このたび他館の企画展からのオファーにより、お出かけしました。

 行き先は西予市内、当館のある旧宇和町のお隣旧野村町、野村シルク博物館。「なぜシルク博物館に甲冑?」と思われるかもしれません。実は、現在同館では「藍の魅力」展を開催中で、この甲冑の威糸(おどしいと)などの生地が藍を使って染められていることから、約400年前の藍染めの使用例ということで展示されることになりました。
 お出かけにあたって、展示監修者として当館学芸員にもオファーがあり、一緒に出向いて、シルク博物館の方々と甲冑の展示を完成させました。


  シルク博物館での展示作業

 南予地域に伝わった資料が、同じ南予地域の施設で公開・活用されることは、地域文化をより多くの方々に知っていただくよい機会といえます。当館のこの甲冑も、それに一役買うことができたというわけです。
 ちなみに、当館から他にも「絣」「夜着」がお出かけしています。甲冑は8月31日(日)まで展示されています。

十二単着付け体験、抽選しました!

2月 21日 木曜日

 3月1日、2日は、おひなさまイベント。
 このイベントでは、小中学生(身長140cm以上)を対象に、十二単の着付け体験を行います。体験人数は1日10名、計20名を募集しました。(2月16日締切でした)
多くの方に応募いただき、担当者もうれしい悲鳴!!
応募はがき

募集人数を超えてしまったため、職員が見守る中、抽選開始!
見守る職員もドキドキします。
抽選中

 お申し込みいただいた皆さま、結果は返信ハガキで通知いたしますので、今しばらくお待ちくださいね。 
 おひなさまイベント当日は、十二単の着付け体験以外にも、おひなさまに変身!として、西条藩松平家のおひなさま(女雛)と同じ形式の衣裳(袿袴姿)の着付けも行います。こちらの衣裳は、当日10:00~16:00の間、先着順に着付けます。小学生(身長110cm~140cm)が対象ですが、身長の足りない幼児の方も、袿を羽織ってみることができますので、お気軽にご参加ください。もちろん、カメラを忘れずにお持ちくださいね。

 このほか、体験工作では、貝合わせをつくろうを10:00~16:00まで行います。材料費は一個200円。はまぐりの貝殻は、金色に塗って準備していますので、子供から大人まで簡単にオリジナル貝合わせを作ることができます。
 みなさまのご来館、ご参加をお待ちしています。
 現在、はまぐりの貝殻を準備中。貝殻の並ぶ様子は壮観です。
はまぐり貝集合

戦国展情報 歴博に野間馬がやってきた!

11月 18日 日曜日

野間馬1

 本日11月18日日曜日、約100km離れた今治から、野間馬たち3頭がはるばる歴史文化博物館にやってきてくれました。開館記念及び戦国展イベントとして、「野間馬に乗ってみよう」を実施いたしました。馬に乗って、陣羽織や烏帽子をかぶって戦国武将を体験してみようという企画です。玄関前のロータリーが特設馬場になりました。
 野間馬は日本古来の馬の種類である在来馬ですが、肩までの大きさが110cm~130cmという在来馬の中でも小柄な種類です。小さいけれど丈夫で力持ちで小回りが利くので、かつては山の仕事で活躍していました。きっと戦国期でも山間部の多い南予で活躍していた馬は、小柄で丈夫な馬たちが活躍していたことでしょう。
野間馬2
         騎馬武者いざ出陣!
 
天候は時折小雨が降るという大変寒い中でしたが、お昼すぎには太陽も出てきました。
野間馬のあいちゃん、えひめちゃん、みやびちゃんの3頭は大変愛くるしく、とことこと小さなひづめで力強くみんなを乗せてくれました。最初は怖がっていた子も、馬から下りたときには笑顔になっていました。大変好評で、なかには何度も乗馬する子もいました。愛くるしい瞳の野間馬はみんなの心を癒してくれました。

野間馬3
野間馬のえひめちゃん

 野間馬のあいちゃん、えひめちゃん、みやびちゃん、そして野間馬ハイランドのスタッフの皆様、楽しい時間を過ごさせてくださってありがとうございました。

学習支援プログラム・平和学習(資料が語る戦時中のくらし)

10月 11日 木曜日

 戦後60年以上がたち、実際に兵士として戦場に赴いた人たちは80歳をこえ、空襲を体験した女の人や子どもたちも記憶に残っている人たちは70歳をこえました。こうした戦争体験者たちは、時間とともに減少していきます。戦後世代の私たちと残された時間を如何に過ごすかは重要な問題です。
 しかし、戦争体験者との対話は、先方の健康状態等もあり、学校団体にとっては簡単ではありません。そこで、当館に来館される学校団体の中には、当館の実物資料を用いて当時の生活を話してほしいとの依頼が増加してきました。
 当館としては、今後益々重要視しなければならない問題として、前もって依頼があれば可能な限り対応しています。先日は、松山市立味生小学校が来館されました。
 児童の皆さん120名は、まだ戦争の歴史学習をされてないとのことでしたので、できる限り分かりやすい資料をお見せしました。特に、当時の人々の思いを想像していただこうと思いました。弾よけの思いが込められた千人針、戦地から家族を気遣う軍事郵便、特攻隊員の遺書、真っ赤に染まった戦死者の服、空から次々と落とされた焼夷弾、物資の不足を補うために考えられた代用品の数々。
 そして、最後にいつも学校団体の皆さんにお願いしているように「君たちが戦争体験者と向きあえる最後の世代です。ぜひ、身近なお年寄りに当時の話を少しでも聞いてください。」とお伝えしました。今、児童は、戦争体験者にとって、孫からひ孫の世代に移ろうとしています。これを機会に平和と戦争について考える機会になれば幸いです。
 戦後生まれの私が、戦中の話をするのはおこがましい話ですが、既にそういった時代になったことをつくづく実感しています。博物館の学芸員として、今まで戦争体験者から聞いた話、見てきた戦跡、調査した成果を忠実に伝えることができればと思っています。

本日開幕! 企画展「戦国南予風雲録」 

10月 6日 土曜日

 秋の企画展「戦国南予風雲録」が本日開幕しました。会期は12月2日(日)までです。
 愛媛の中でも特に南予地域における戦国から安土桃山時代に関する資料を特集し、武将ゆかりの品々や、合戦にまつわる古文書、近年調査が進む中世城館遺跡の遺物をはじめ、当時の人々の生活文化を垣間見ることができる生活・信仰関連の資料も紹介しています。最近新たに発見された資料や、新たにその歴史的重要性が判明した資料なども、この展示の中で紹介しています。


メイン会場


第2会場

 重要文化財の「豊臣秀吉画像」の原本も、本日から10月21日(日)までの期間限定で展示しています。
 会期中には、様々なイベント、講座も予定しております。詳しくは、当ホームページの「催し物情報」をご覧ください。11月18日(日)は、開館記念イベントの日でもあり、名誉館長講演会や、今治からやってくる野間馬への乗馬体験ができる「野間馬にのってみよう!」も開催します。
 エントランスには、写真パネル展示「南予の中世城跡」を設置しています。また武士が身に着けたもので簡易に体験できるアイテムを、自由に着衣体験できるコーナーも設置しております。記念写真にどうでしょう?


エントランス体験コーナー


ロビー展「南予の中世城跡」

 戦国という時代から南予を見つめ直すひとつの機会になれば幸いです。皆様ぜひお誘い合わせの上、ご来場ください。

昔のくらし探検隊出発!

10月 4日 木曜日

歴史文化博物館で行っている学校団体を対象とした学習支援プログラムをご存知ですか?
当館では、学芸員やボランティアさんと一緒に、展示や資料について理解を深めるプログラムをご用意しています。
(詳しくは当館HPの「学校団体のご利用案内」をご覧ください)

学習支援プログラムの一つに「昔のくらし探検」があります。
昭和の民家を復元した展示室を舞台に、昔のくらしを探検するスペシャルなプログラムです。どこらへんがスペシャルかといいますと、普段は立ち入りできない座敷や囲炉裏に座り、昔の道具を実際に触ることができます。昔の家や道具を実際に見て、触って、昔のくらしを身近に考えてもらうプログラムです。

さて、9月27日には小学4年生の「昔のくらし探検隊」が展示室を探検しました。3つの隊にわかれ、それぞれ隊長といっしょに、「海のいえ」「里のいえ」「山のいえ」を探検します。

今回の探検では、夏の「異界・妖怪大博覧会」で好評を博した妖怪人形が展示室に出没!いずれも、顔や頭などの体の一部が道具で表現されている妖怪です。それは、道具を粗末に扱うと妖怪になってしまうという考えからきています。今回の探検隊では、実際の道具と一緒に見てもらいます

海のいえの前では、釜の妖怪がお出迎え。いえの中に入り、かまどにのった実際の釜も比べて見てもらいます。
昔はどのようにして食事を作っていたのでしょうか。かまどや水まわりの道具をさわってみます。

山のいえでは、佐田岬半島に残された裂織りのソデナシを着てみました。「重い~」「ごわごわしているなあ」という隊員の感想は、いずれも「裂いた布を横糸に使う」という裂織りの技法の特徴を、体で感じとっている証拠です。

今回の探検隊の隊長は当館のボランティアさんでした。実際に使っていた道具など、わかりやすく優しい語り口で、頼れる隊長として探検隊をリードしてくれました。

最後に感想を聞いたとき、
「ぼくの家に昔のどうぐをいっぱいかざったりつかったりしたい。おばあちゃんにきいてみる。」
という感想を書いてくれた隊員がいました。
探検隊をきっかけに、昔のくらしについて興味をもってもらえたのでしょうか。昔のくらしは、今の私たちのくらしに必ずつながっています。ですから、昔のくらしや歴史、文化を紹介した博物館も、現代のくらしとつながっているのです。博物館で体験したことを、おうちに持って帰ってもらえることほど、うれしいことはありません。

「昔のくらし探検隊」は随時隊員募集中です。皆様お待ちしています。

ロビー展「南予の中世城跡」展示しました

9月 16日 日曜日

 秋の企画展「戦国南予風雲録」に関連して、ロビー展を実施します。先日その設営作業を実施しました。
タイトルは「南予の中世城跡」で、その名のとおり南予に点在する中世の城跡の内いくつか主要なものについて、写真パネルを設置して紹介した展示です。その構造を描いた縄張図と呼ばれる図や、近辺の関連史跡の写真を合わせて設置した城跡もあります。


設営風景


展示完了風景

 中世城跡は、一般的に連想される天守閣・高石垣・水堀を要する近世城郭とは異なり、主に山上に尾根を削平(さくへい)したり、空堀(からぼり)を掘ったり、土塁(どるい)を盛ったりした土の城で、現在その往時の姿を一目で分かるような城はほとんどありません。まず森に包まれ、斜面は開発や崩壊が進み、一見ただの山にしか見えないものがほとんどです。
 しかし、そうした中世の城跡は南予にも数多く存在しており、身近な所にも沢山あります。そのことをもっと来館者の皆様に知っていただき、身近なところにも中世の歴史を物語る史跡がいくつも残っていることを再認識していただけたらと思っています。
 ロビー展ですので、博物館エントランスという無料ゾーンに設置しています。是非一度足を運んでみてください。

博物館実習

9月 3日 月曜日

博物館実習
8月21日(火)~26日(日)までの6日間、博物館実習が行われました。博物館実習は、博物館法において、学芸員資格を取得するために必要な単位として、定められています。今年度の実習では9名の大学生が参加しました。博物館実習では、普段来館者が目にすることのない収蔵庫や展示室の裏側を見学するとともに、歴史・民俗・考古資料の実習として、古文書の取り扱いや解読、民俗資料の展示替え、遺物の保存処理などを行いました。特に、最後の2日間は体験講座「ガラス玉をつくろう」「おばけかるたとりに挑戦!妖怪カルタ」の補助をしました。小学生を対象に、声のかけ方、目線の位置、補助の程度など、実習生も苦労していたようですが、最後は子どもの笑みに慰められていたようです。現在、博物館は予算削減や指定管理者の導入など、大きな問題に直面しています。また、案内員の削減もあり、職員全体で、接客業務にあたっています。ですから、学芸員と言えども、実習生が思っているものとは異なり、調査研究にさける時間はほとんどない状況です。その中で、展示、特別利用、寄贈・寄託などに対応し、事務処理を行っています。実習生の皆さんには、現在の学芸員、そして今後求められる学芸員の姿について、考える機会にもなったのではないでしょうか。残暑厳しい中、一週間の博物館実習お疲れさまでした。是非学芸員資格を取得し、今後どのような道に進むにしても、実習で経験したことが、何らかの役に立てば幸いです。

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