現在、文書展示室ではテーマ展「四国歩き遍路の旅―金盛弥(かなもり・わたる)版画作品展―」を開催しています(令和6年1月28日(日)まで)。
先日、作者の金盛弥氏が遠路よりご来館いただき、本展をご見学いただきました。
金盛氏が独学で版画を始めたのは昭和44(1969)年からで、制作数が格段に増えたのは大阪府庁退職後に四国遍路を始めた平成12(2000)年からだそうです。四国路には沢山の版画の対象があることや、同じものが一つもない四国八十八箇所霊場の個性的な山門の姿に魅力を感じて、すべての山門を彫ってみたいと決意したのが、制作の動機となったとのことです。山門の制作に約8年を要し、続いて大師堂、塔、別格霊場、番外霊場、へんろみち小景(遍路の墓や遍路休憩所、特徴的な地物など)を彫り進み、高野山町石道や般若心経なども制作されました。
会場でご自身がこれまで制作された四国遍路関係の数々の版画作品をご覧いただき、各作品にまつわるエピソードや思い出話などもお話いただきました。今回の展示では、作品の解説ラベルに金盛氏自らのコメントを紹介しています。是非、展示室で実物の素晴らしい版画作品を見つつ、作者のコメントを読みながら、金盛版画作品を通じて、四国遍路の魅力や歴史文化をたっぷり感じていただきたく思います。
なお、当館ミュージアムショップにて金盛弥版画集『四国歩き遍路の旅 へんろみちと札所』を限定販売中です。この機会にお買い求めください。
【金盛弥氏略歴】
昭和13(1938)年 京都府生まれ
昭和36(1961)年 大阪府入庁
平成 4(1992)年 大阪府土木部長
平成 7(1995)年 大阪府副知事
平成12(2000)年~ 退職後、歩き遍路を順打ちで3回、逆打ちで2回結願、バス遍路で1回結願、現在、6巡目を歩き遍路中(区切り打ち)。
平成19(2007)年 JR四国マリンライナー内で作品展示
平成23(2011)年 NPO遍路とおもてなしネットワーク「遍路大使」と「おもてなし大使」に任命
平成24(2012)年 スペイン・モリナセカ町巡礼資料館で作品展示 <br>
平成26(2014)年 愛媛県歴史文化博物館企画展「四国遍路ぐるり今昔」で作品展示
平成28(2016)年 朝日新聞地方版連載記事「巡礼四国遍路」に作品紹介(~平成30年) 日本郵便記念切手「四国遍路」台紙に作品採用(~平成29年)
令和4(2022)年 金盛弥版画集『四国歩き遍路の旅 へんろみちと札所』発刊
本展を見学する作者・金盛弥氏