Archive for the ‘常設展おすすめ情報’ Category

疫病退散展(12月9日~1月24日)

2020年12月8日
疫病退散展(愛媛県歴史文化博物館)

テーマ展「疫病退散―感染症の歴史と民俗―」が12月9日(水)に開幕します。

令和2年は新型コロナウィルスCOVID-19の感染拡大により、社会、経済等が多大な影響を受けた年でした。愛媛県歴史文化博物館では令和2年を締めくくる展示として本テーマ展を開催します。改めて日本における感染症(疫病)の歴史・文化を見つめ直す機会になればと思います。

会期は2020年12月9日(水)~2021年1月24日(日)。

【展示構成・資料】(1)古代の疫病 日本書紀(最古の疫病記録)、続日本紀(天然痘と藤原四兄弟)、万葉集(疫病と和歌)、日本三代実録(祟りと疫病、御霊会)、大鏡(藤原道長と疫病)、高野大師行状図画(空海と疫病)(2)近代の伝染病 明治・大正時代の流行病に関する海南新聞記事、流行病に関する愛媛県行政資料、スペインかぜに関する新聞記事(3)疫病と民俗行事 白澤(宇和島藩藩札、旅行用心集)、菊間の牛鬼、郷土玩具コレクション、疫病除けの呪い(新撰呪詛調法記大全)など約50点。

#疫病 #博物館 #歴史 #民俗 #感染症 #伝染病 #白澤 #アマビエ #スペイン風邪 #愛媛県歴史文化博物館

文書展示室で等妙寺の秘仏「木造菩薩遊戯坐像(伝如意輪観音)」初公開!

2020年12月2日
木造菩薩遊戯坐像(伝如意輪観音)

 現在、文書展示室と考古展示室において、鬼北町と共催で「奈良山等妙寺の至宝と国史跡等妙寺旧境内展」と題したテーマ展を開催しています。
これは、等妙寺開基700年を記念し、現在の等妙寺に伝わる平安から江戸時代までの寺宝類を一堂に会して公開し、史跡の発掘調査等による調査成果と合わせて、西南四国最大の山岳霊場「奈良山」の実態に迫るというものです。
このうち、文書展示室では、奈良山等妙寺(鬼北町芝)以外では初公開の資料約50点を展示しています。
中でも写真の「木造菩薩遊戯坐像(伝如意輪観音)」は、旧等妙寺御本尊とされ、宝暦5(1755)年に再建された観音堂(如意輪堂)内厨子に安置され、60年に一度の御開帳の秘仏とされています。
安政2(1855)年の「奈良山如意顕院等妙寺由緒」には、「延宝八庚申歳(1680)開帳有て大に群集せり」との記事が見え、江戸前期にも秘仏であったことが分かります。
その後、直近では平成5(1993)年に御開帳が行われましたので、本来であれば、次は令和35(2053)年に公開されるところ、今回、等妙寺開基700年を記念して特別に展示公開するものです。
現地を離れ、こうして一般に公開されるのは、まさに「史上初」です。展示期間は12月13日(日)までとなっていますので、ぜひともこの機会を見逃さないよう博物館まで足をお運びください。

テーマ展「戦後75年 伝えたい10代の記憶」開幕

2020年9月12日

9月12日(土)、テーマ展「戦後75年 伝えたい10代の記憶」が開幕しました。本展は、戦時中に10代の多感な時期を生きた若者たちの学校生活・予科練生活・空襲体験を通して、戦争の悲惨さと平和の尊さを考えようと企画しました。

展示では4人の方を取り上げています。日中戦争前後、弓道の授業や勤労作業が取り入れられ、戦時色がしのびよってきた女学生、昭和19(1944)年から通年動員となり、卒業式も動員先の工場で行われた中学生、松山海軍航空隊で2度の空襲に遭い、長野県で特攻要員として訓練中に終戦を迎えた予科練生、昭和20年5月10日、宇和島の初空襲で隣家に爆弾が直撃し、悲惨な光景を目にした小学6年生です。

前半のお2人はこれまでに寄贈いただいた資料の整理を通じて、後半のお2人は聞き取り調査の成果をもとに展示を構成しました。初の試みとして聞き取り調査を展示で放映するとともに、パンフレットも作成しました。日記・日誌・アルバムなどの実物資料に加え、映像やパンフレットもあわせてご覧ください。

戦後75年。本展を通じて10代の置かれていた戦時下の状況をご覧いただくとともに、戦争体験者から直接当時のお話をお伺いする機会が少なくなる中で、今後戦争体験をどのように後世に伝えていくか、あらためて考える機会になれば幸いです。

※テーマ展「伊予市高見Ⅰ遺跡とその時代」と同時開催です。ぜひご来館ください。

展示室入口
展示室内1
展示室内2
聞き取り調査映像コーナー

疫病退散!魔除けの大草履

2020年5月15日

西予市宇和町の大草履

平和の里 守る魔除けの 大ぞうり(宇和町かるたより)。愛媛県西予市宇和町永長地区では、念仏の口開けの1月16日、常居寺にて稲わらで全長1.5メートルの大草履を作り、村内安全を祈願します。読経と百万遍がにぎやかに行われたあと、大草履は永長地区入り口の橋のたもとにくくりつけられます。その脇には「天下泰平」「五穀豊穣」のお札も立てられ、向こう一年間、地区を守る魔除けとなります。こんな大草履をはく巨人がいるとか、巨人が地区をまたいだともいわれ、驚いた疫病が外から地区内に侵入しないとの言い伝えがあります。民俗展示室にて展示中。#愛媛県歴史文化博物館 #おうちで四国のミュージアム #おうちミュージアム #魔除け #コロナ退散 #疫病

展示替えをおこないました!

2019年10月9日

みなさん、こんにちは。

博物館の常設展示はいつも同じ展示内容ではなく、少しずつ変更しています。季節に合わせて変えている展示もあります。

先日9月26日に歴史展示室1「原始・古代」の「伊予の律令体制」のコーナーでは一部を展示替えしました。
元々の展示はこのような様子でした。

展示替え後はこちらです。前回と同じ展示資料もありますが、レイアウトやキャプションを大幅に変更しました。

古代の伊予国(愛媛県)で使用されていた文房具の一部をご覧いただけます。
展示のラインナップとしては銅印や硯2種類(円面硯・風字硯)、伊予砥となっています。
その中から伊予砥(久米窪田Ⅱ遺跡出土)について紹介したいと思います。

伊予砥とは伊予で産出された砥石のことで、平安時代中期成立の『延喜式』などにも記述が見られます。古代における特産物の1つであり、税物として中央に運ばれていました。このような伊予砥は刀の刃を研ぐために利用されており、現在でもこの使用方法は残っています。
古代には木簡などに文字が書き記されていました。木簡の使用用途は「文書」と荷物などに付けた「付札」に大きく分かれ、伊予の荷札木簡は藤原京・平城京・長岡京で出土しています。
木簡への書き損じや再利用のために小刀を用いて木の表面を剥ぎ、新しい面に書いていたと考えられており、小刀の刃を研ぐのにも砥石が使われていました。その砥石を持ち運びしやすくしたものが提砥(さげと)であり、砥石には穴が穿たれており、そこに紐を通し、ぶら提げて持ち運んでいたと思われます。

少しずつ変わっていく常設展示室で、以前来館された時との違いを発見しに博物館へ訪れるのもいいのではないでしょうか。

ご来館をお待ちしております。

新元号「令和」のポストカード

2019年5月1日


「令和」の時代が始まりました。新元号お祝い記念。万葉集ポストカード、共通観覧券ご購入の方にプレゼントしています。

※新元号「令和」の出典『万葉集』巻五(愛媛県歴史文化博物館蔵)は5月31日まで常設展示室にて展示しています。
参考:4月1日のブログ「【速報】新元号「令和」の出典『万葉集』を展示します。」

佐田岬半島の裂織と絣木綿

2019年4月28日

愛媛県佐田岬半島に伝わる裂織の上衣です。経(たて)糸は木綿糸、緯(よこ)糸に細かく裂いた古木綿布が用いられたリサイクル織物です。現地で「ツヅレ」とか「オリコ」などと呼ばれています。再生された裂織の布地は丈夫で暖かく、農・山・漁村の仕事着などに用いられました。

佐田岬半島の裂織は、袖や襟の部分に絣木綿布を用いたものや、緯糸に絣木綿の裂布が用いられ、紺絣の白地や色絣の色地が断片的に見え隠れする独特な身頃の色合いとなっているものも多く見られます。

佐田岬半島は、伊予絣や久留米絣など、西日本の木綿絣の産地近郊に位置し、裂織の材料に絣木綿が大量に使用されていることから、裂織は絣の普及以降の産物として位置付けられます。

常設展示「愛媛のくらし」に展示する佐田岬半島の裂織

緯糸の材料に絣木綿を用いた佐田岬半島の裂織

衿や袖が絣木綿で作られた佐田岬半島の裂織

江戸時代の西国巡礼のガイドマップ「西国順礼道中絵図」

2019年4月26日

常設展示室「四国遍路」に紹介する「西国順礼道中絵図」は、江戸時代の西国三十三所観音巡礼の案内絵図(木版彩色。縦60.0×横69.2㎝)です。

西国三十三所観音巡礼は、日本に於ける広域にわたる複数の聖地をめぐる最初の巡礼として考えられ、伝説では、大和長谷寺の開山徳道上人が養老年間(717~723)に閻魔大王の勧めによって発願され、後に花山法皇自らが巡礼して中興したとされています。

絵図中には、番号を付した札所、札所と札所を結ぶ巡礼道、巡礼道から分岐する迷道や外道、道中の宿場町、宿場間の距離、神社、国名、城下、名所などの情報が記載され、推奨する道順は朱色で示されています。

「西国順礼道中絵図」

四国遍路にも大きな影響を与えたと考えられる西国巡礼。絵図に示された西国巡礼のコースをたどると、伊勢神宮、熊野三山、高野山などの聖地、奈良、京都、大坂などの観光地がルート上にあり、社寺参詣は信仰と物見遊山が表裏一体の関係にあったことがわかります。

西国巡礼のコース(「西国順礼道中絵図」部分拡大)

新元号と万葉集

2019年4月2日

昨日、新元号「令和」が発表されました。愛媛県歴史文化博物館では「令和」の出典である「万葉集」(江戸時代後期の版本)を所蔵しており、典拠部分の巻第五を、本日午前中に展示、列品しました。5月31日まで常設展示室(歴史展示室1)にて展示しています。

【速報】新元号「令和」の出典『万葉集』を展示します。

2019年4月1日

万葉集巻第五

「平成」の次の元号が4月1日に発表され、新元号は「令和(れいわ)」に決まりました。

その出典は『万葉集』巻第五の「初春の令月(れいげつ)にして、気淑(よ)く風和(やわら)ぎ、梅は鏡前の粉を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を薫らす」の「令」・「和」とのことです。

愛媛県歴史文化博物館は江戸時代後期に刊行された『万葉集』(奈良時代成立・文化2(1805)年板)を収蔵しており、この度、典拠部分である『万葉集』巻第五を、常設展示室(歴史展示室1)にて公開することとなりました。

展示期間は、平成31年4月2日午後から、令和元年5月31日までの予定です。