‘特別展おすすめ情報’ カテゴリーのアーカイブ

リカちゃんの想い出2

5月 10日 木曜日

ゴールデンウィーク、特別展「リカちゃん 夢とあこがれの45年」の会場は、たくさんのファミリーでにぎわいました。リカちゃんの想い出やエピソードを書いていただくアンケートのコーナーも連日たくさんの投書がありました。今回はたくさんの投書のなかから、現在リカちゃんで遊んでいる子どもたちの声を紹介します。

●いろんなリカちゃんがあってかわいかったです。これからもリカちゃんをあつめてあそびたいです。

●わたしは昔のリカちゃんを見たりして、自分がリカちゃんの世界にひきこまれそうでした。そのあとはぬりえをしました。手本よりうまくかけたのでうれしいです。

●小さい頃からリカちゃんが好きでした。でも、大きくなるにつれてリカちゃんにあまり興味がなくなってきました。学校では、リカちゃんの話は全然しないけど、家ではいっぱい遊んでます。これからもこういうイベントがあったら来ますので、よろしくお願いします。リカちゃんに今は興味しんしんです。

●リカちゃんへ。わたしの家にはリカちゃんがいます。すっごくむかしのリカちゃんと、いまのリカちゃんはすっごくちがうけどすごくかわいかったみれてよ!!いま、リカちゃんは45さいでしょ!お母さんよりとしうえだけどかわいいね!

●リカちゃんへ。リカちゃんはおしゃれだね。わたしもおしゃれ大すき❤

●小さいころからリカちゃんを持っていてよく遊んでいました。でもこのとしで人形遊ははずかしいとひかえていました。でも今日、てんじされているリカちゃんたちをみて改めて、リカちゃんのかわいさ、見どころに気ずかされました。

●いつもリカちゃんと遊んでいるので、昔のリカちゃんがみれてよかったです。

●わたしはリカちゃんとおなじ5月3日うまれで7さいです。かわいいのでリカちゃんが大好きです。

●リカちゃんといっしょに4代目遊んでいます。いろんなリカちゃんに会えてうれしかったです。

●家であそぶのよりも、こんなにかわいいリカちゃんがあったから、とてもおもしろかったです。

●いえであそぶのよりもかわいいリカちゃんがあったのできにいりました。

●リカちゃんおたんじょうびおめでとう。だいすき。

●リカちゃんのしらゆきひめのリカちゃんかわいかったよ。

●リカちゃんはいろんなしゅるいがあってすごいとおもいました。

●リカちゃんたのしかったよ。

●リカちゃんかわいい。

●リカちゃんとまたあいたい。リカちゃんともっとたのしみたかったです。リカちゃんかわいかったです。

●リカちゃんかわいかったです。また来たいです!!また愛媛に来てください。

●リカちゃんにバラの花をわたせたのがこころにのこっています。リカちゃんともっとともちになりたいです。

●たのしかったです。リカちゃんいっぱいあそびました。しつもんです。リカちゃんはなんねんに生まれましたか?わたしのたん生日は2004年6月1日です。またいっしょにあそんでね。バーイバーイ。

●リカちゃんとまたあそびたいな♪ケーキ大好き❤同い年11才です!

●リカちゃんとおでんわしました。

●でんわありがとう。

●リカちゃんはどんなスポーツしますか。

●リカちゃんをいっぱいみてたのしかったです!私はふたごのいもうとが好きなのでいたときはうれしかったです。もう1人、あおいちゃん(いもうとの友だち)にあいたかったな~!マタクルネー❤

●リカちゃんにあえてうれしかったです。

●リカちゃんはとてもかわいかったよ。とってもたのしかったよ。きょうきてよかったと思っています。またきます。

●リカちゃんてかわいいね。リカちゃん大すき。

●ばあちゃんのうちにリカちゃんがあったのでうちもかってみてかわいかったのでいっぱいかいました。

●1年生のことわたしは、リカちゃんをたいせつにつかっていました。今日は全ぶを見てほしいのがいっぱいありました。

●リカちゃんへ。いろいろなカワイイドレスをきれていいですね♪うたって上手なんですか?わたしは、自分で上手だと思います!リカちゃん、大好きです!

●今日ここに入る時にリカちゃんとしゃしんをとったのが楽しかったです。あとリカちゃんのドレスもきたのもうれしかったです。

●今自分の部屋に家族合わせて10人くらいリカちゃんシリーズが居る11才です。

●わたしが1番かわいがっていた人形はリカちゃんです。大すきリカちゃん。

●すごくおもしろい事や物がいっぱいあって来てよかったなと思いました。またきたいです。

●リカちゃんまたれきはくにくるね❤リカちゃん大大大すき!

●リカちゃんに会えるのをとても楽しみにしてたよ。かわいいね❤

●リカちゃん今ばりからきたよ。たのしかったよ。またきたいな。

子どもたちが、45年間のたくさんのリカちゃんと会って、大興奮している様子がアンケートから伝わってきます。どの時代のリカちゃんも、それぞれみんなかわいい、そんな声が聞こえてきそうです。リカちゃんは子どもたちにとって、ずっと一緒に遊んでいる仲のいいお友だち。それだけにリカちゃん愛がいっぱいにつまったメッセージをたくさんいただきました。
次回はリカちゃんをなつかしいと感じたお母さん世代の声をお届けします。

リカちゃんの想い出1

5月 2日 水曜日

特別展「リカちゃん-夢とあこがれの45年-」も開幕して1週間。ゴールデンウィークはたくさんの来館者をお迎えしています。展示室の最後にリカちゃんの思い出をお書きいただくアンケートコーナーを設置しました。そこに寄せられた声をご紹介します。

●私が子供の頃には、友達の家に行くと大体リカちゃんとお家のセットがあり、買ってもらえなかった私はとてもさみしかった覚えがあります。それぐらいの女の子は皆リカちゃんに夢中でした。そんな事もあり、子供が出来た今では(私36才、娘3才)娘と一緒に楽しく遊ばせてもらってます。世代を超えて遊べるリカちゃん。いつまでも女の子のあこがれであり、身近な存在でいてもらいたいです。今日は1日、素敵な時間ありがとうございました!

●小学生(低学年)の頃、妹とケンカして、妹のリカちゃんの顔に油性マジックで落書きをしてしまいました。ごめんなさい。

●かわいくおしゃれで、自分もあそんじゃうかんじ。自分の子どもなかんじ。

●娘にさそわれて来館しました。予想以上の展示量で満足でした。ぬり絵等、親子で遊べる企画も良かったです。

●リカちゃん大好き。ダイヤモンドのリカちゃんには感動。小さい頃から憧れの女の子でした!!

●子ども頃夢中で遊びました。小学生になり、母に勝手に近所の子にあげられて、ショックだった事を覚えています。今、自分の娘がリカちゃん大好きです。シリーズも増えて、いつまでも女の子のあこがれですね。

●今日はありがとうございました。娘と遊んだ三十年前おもい出しました。

●いろんな時のリカちゃんが見れてすごく楽しかったです。

●私はリカちゃんと同世代です。1966年生まれです。今日はとても嬉しい気持ちで見させて頂きました。私の娘もリカちゃん大好きです。「りさ」と言います。

●30年前今の娘と同じ時にリカちゃんと出会い、今3才の娘もリカちゃんに夢中です❤あのころをなつかしく一緒に遊んでます❤可愛い「リカちゃん」永遠のアイドルです❤おめでとう

●たくさんのリカちゃんが見れてよかったです!!

●子供、四姉妹、とても楽しんで見る事ができました。とてもとてもかわいいリカちゃんばかりでした。ありがとうございました。

●私が初めてリカちゃんに出合ったのは5~6才のクリスマスでした。2代目リカちゃんがサンタさんからのプレゼントとして私の枕元にあったのです。それから小学校を卒業する頃まで友だちとずっと遊んでいました。その後は8つ下の妹にあげました。大事にしてネと。今では娘にリカちゃんをプレゼントしています。いつになっても女の子の友だちです。

●いろんなリカちゃんがいておもしろかったです。家にあるのも何こかありました。

●わたしはリカちゃんを持っていませんでした。なので大人になったらどうしてもあこがれてしまいますな。

●ありがとうございました。なつかしいです。

●私も親せきの姉から教えてもらい、今では娘が遊んでいます。母から子へつながっていくのがリカちゃんのよさですね。

●どのリカちゃんも可愛くてよかったです。

●リカちゃんにこんなに興ふんするとは思わなかった!!リカちゃんおしゃれ。人形かってくる~

●2代目リカちゃんを、祖母に買ってもらったのを思い出しました。毎日毎日、妹や友だちと人形で遊んでいた小学生の頃。服も自分で作って着せていました。今は子供のリカちゃんに服を作っています。子供にも楽しい思い出となる事と思います。

●リカちゃんの型式学的変化、興味深く見学しました。

●小さい頃すごくリカちゃんがすきで、我が家には「ゆったりさん」という家がありました。これは、自分の子どもにおいとこうと思います。で、子どもが遊ぶのをたのしみにしています❤

●母はリカちゃんを捨ててしまっていて悲しんでいたけれど…私は大事にもってま~す❤これからも大事にします❤あこがれのリカちゃん❤❤みんなのあこがれですよね❤

●30年以上前、父が出張に行くと、お土産は白い家具シリーズを買ってきてくれていました。今日はとってもなつかしかったです。

リカちゃん誕生から45年。リカちゃんがたくさんの人に愛されてきたことが伝わってくるメッセージばかりです。アンケートは会期中これからも何回かに分けてご紹介します。

リカちゃん展、開幕しました

4月 24日 火曜日


リカちゃんの列品作業。入口だけでもリカちゃん45周年に合わせて45体、全体で数え切れないくらいの人形がならぶので、大変な作業です。(財)日本玩具文化財団のご協力により次々に部屋がリカちゃん一色に変わっていきます。


リカちゃんハウスのコーナーは、8mを超える長さ。壁にはリカちゃんの歴史と当時の世相を示した巨大年表がつき、その下に初期のものから現代のハウスまでずらりと展示されていきます。リカちゃんで遊んだことがある人にとっては、きっと自分の時代のハウスが見つかるはずです。


ならべにならべ続けてようやく展示室が完成しました。特別展「リカちゃん-夢とあこがれの45年-」の会期は6月10日まで。その期間、みなさんをたくさんのリカちゃんがお迎えします。

スタイリッシュな空間

4月 20日 金曜日

特別展「リカちゃん-夢とあこがれの45年-」の設営作業が始まりました。今回は少し変わったものとして、こんなものもつくってみました。

コの字型の不思議な物体。さて、リカちゃん展でどう使われるのでしょうか。答えはこちらです。

壁紙と同じクロスを貼って、展示ケースにかぶせてみました。どうでしょう。担当者としては、リカちゃんに合わせてスタイリッシュな空間をつくりたかったのですが…

壁紙の色はエリアごとに変えています。4つのエリアが華やかな壁紙で彩られていきます。

展示室入口の看板もやってきました。4月24日(火)の開幕までもうあとわずか。いよいよこの空間がたくさんのリカちゃんで埋めつくされます。

企画展「四国へんろの旅」の関連講座を行いました!

3月 28日 水曜日

 企画展「四国へんろの旅―絵図・案内記と道標―」の関連講座を行いました。その様子を紹介します。 

(1) 喜代吉榮徳氏(元早稲田大学非常勤講師) 「へんろ石は語る」 3月4日(日)13:30~15:00  

 喜代吉先生自らが採集した拓本やスライドをもとに、真念、武田徳右衛門、照蓮、政吉、中務茂兵衛らの遍路道標(標石)の歴史とその特徴、また、遍路道標石に先駆けて存在する町石や、柳水碑、四国三恵碑、臼井碑などのへんろ石の存在について紹介されました。

 参加者からは「道標とへんろ石の違いについてわかった」「石自体を学ぶ機会がなかったので良い勉強になりました」「単なる石の中に沢山の人の意思が何百年も生き続いていることに感激した」などの感想がありました。

  「へんろ石は語る」講義風景

(2) 滝口伸一氏(今治明徳短期大学客員教授) 「バスツアー 四国遍路の元祖・衛門三郎ゆかりの地を訪ねて」 3月10日(土)9:00~17:00  

 博物館からバスに乗り、松山市内にある衛門三郎ゆかりの史跡を見学しました。伝承では、衛門三郎は最初のお遍路さんとなった人物として知られています。最初に、46番浄瑠璃寺の門前にある老舗の遍路宿・長珍屋さんで、滝口先生から、衛門三郎伝説の概要、お接待雑学、今日の見学コースの見どころについて説明がありました。

 長珍屋さんで昼食後、47番八坂寺から実際に遍路道を歩き、土用部池堤防にある県内最古の遍路道標、衛門三郎の屋敷があったとされる文殊院、衛門三郎の亡くなった8人の子どもの墓と伝えられる八ツ塚などを訪れました。その後、バスで移動し、納め札の始まりとされる伝承がある札始大師堂を見学しました。

   文殊院へ向けて、へんろ道を歩く参加者たち

   八塚を見学する参加者たち

 最後に、衛門三郎ゆかりの51番札所石手寺を訪ねました。宝物館で衛門三郎が息をひきとる際に弘法大師が手に握らせたと伝えられる玉の石などを見学しました。実際にへんろ道を歩きながら、衛門三郎伝承の史跡を巡る今回のバスツアーは、参加者にとても好評でした。  

 企画展「四国へんろの旅―絵図・案内記と道標―」4月8日(日)までとなります。開催期間も残すことあとわずかです。

 当館収蔵の四国遍路資料に加え、一般に公開されることが少ない個人所蔵の四国遍路の絵図や案内記、遍路道標、アート作品など、四国遍路に関する貴重な資料を多数展示しています。この機会に是非ご覧ください。お見逃しなく! 

 企画展「四国へんろの旅―絵図・案内記と道標―」詳しくは↓

 http://www.i-rekihaku.jp/exhibition/index.html

 

企画展「四国へんろの旅」オープンしました

2月 21日 火曜日

 

 企画展「四国へんろの旅 -絵図・案内記と道標-」が本日オープンしました。

 今回の展示では、四国遍路資料の中から、旅へと誘った絵図や案内記、遍路路沿いに建てられ無言のうちに歩き遍路を見守ってきた遍路道標、また絵馬や古写真、絵画に残された遍路の姿などを特集しております。

 館蔵資料に加えて、個人所蔵の貴重な資料も多数お借りすることができました。

 展示室の様子を少しだけご紹介いたします。

 へんろ道標の拓図と写真パネルでの紹介です。

 比べてみると、大きさや形状が様々であることに驚くばかりです。

 こちらの資料は南予で初確認された真念の道標です。今回の展示が初公開となります。

 この他にも四国遍路関係資料を多数展示しております。

 今現在四国遍路をまわられている方や、四国遍路に興味がおありの方、ぜひご来館いただきたいと思います。

 なお、会期中、納経帳を提示されたお遍路さんは、通常料金の半額料金となります。お持ちの方はどうぞお忘れになりませんよう、お願いいたします。

「四国へんろの旅」がもうすぐ始まります

2月 19日 日曜日

 

2月21日(火)より開催の「四国へんろの旅 -絵図・案内記と道標-」は、ただいま展示準備の真っ最中です。

14・15日には日本通運の作業員さんと資料の列品作業を行いました。

今回はサブタイトルにもあるように絵図も多数展示します。

当館では、マグネット式の絵図の展示台があり、こちらを使用しました。資料の保護のため、紙で巻いたマグネットで展示台に固定していきます。

資料の大きさを考えて、見た感じが統一されるように、高さや間を考慮します。

四国へんろの旅へいざない、旅の最中は心強い味方でもあった絵図や案内記は、現在に生きる私達にも大変魅力的にうつります。

今回の展示では、ほかにも歩き遍路を見守ってきた遍路道標にも注目し、その役割や意義を紹介します。

また、歩き遍路の心を慰め、時に厳しい面も見せた遍路の道々の風景もアート作品などでご紹介します。

春はもうすぐそこまで来ています。

ぜひ歴博で伊予路、四国遍路の歴史と文化に触れてみて下さい。

企画展「四国へんろの旅 -絵図・案内図と道標-」

期間 平成24年2月21日(火)~4月8日(日)

観覧料 大人300円 小中学生・65歳以上 150円

*    納経帳を提示されたお遍路さんは、通常料金の半額料金になります。

道標、移動しました

2月 15日 水曜日

2月21日(火)に開幕する企画展「四国へんろの旅-絵図・案内記と道標-」も順調に展示ケースの移動なども終わり、いよいよ資料を並べ始めます。展示の中には、歩き遍路を見守ってきた遍路の道標(みちしるべ)を展示するコーナーもあります。旅人が迷わないように江戸時代から多くの道標がつくられていました。

先日は常設展示の四国遍路の展示室に展示されていた道標を、今回の企画展に移動する作業を行いました。

道標を支える台から引き抜くと下が少し大きくなっています。土中に埋まっている時は見えない部分ですが、安定させるようにこのような形につくられているんですね。

そして、企画展示室に設置しています。今回移動した道標はあまり大きなものではありませんが、それでも持ち上げようとするとかなりの重さで、たくさんの作業員で傷つけないように慎重に作業を進めました。

さあ、これからはいよいよ案内記や絵図などの展示に取り掛かります。

竹に虎

12月 14日 水曜日

 お正月、1月2日(月)から開催されるテーマ展「お正月・めでた尽くし」展の設営・列品がはじまりつつあります。

13日は、幅9メートル、高さが1.6メートルもある大きな神社幕を展示しました。

こちらの資料は、「竹に虎」という縁起の良い組合せが描かれています。

虎は、四神の一つ西を守護する「白虎(びゃっこ)」として古くから描かれてきました。中国では虎は竹林に住まうとされることから、吉祥の文様として愛されています。十二支の一つとしてもよく知られています。

またこの神社幕は、その大きさも見ものですが、寛政11(1799)年に製作されたもので、染織資料としても貴重なものだといえます。

まだまだ準備段階の「お正月・めでた尽くし」展ですが、おめでたいだけではなく、空間をダイナミックにつかった展示になりそうです。

寅年の方もそうでない方も、雄雄しい虎に会いに、お正月はれきはくにいらしてください。

もちろん来年の干支「龍(辰)」に関係する資料も展示されますよ!

お菓子な史料6 カバヤ文庫

8月 26日 金曜日

特別展「昭和子ども図鑑」でお借りしている山星屋コレクションの中から、おもしろいお菓子史料のいくつかを紹介します。

お菓子を買う楽しみには、食べる楽しみ以外にも、それに付属しているおまけを集めるという楽しみもありました。おまけというと最初に思い浮かぶのはグリコの豆玩具という人も多いと思いますが、昭和20年代にグリコと同じくらい人気のあったおまけとして、現在展示している「カバヤ文庫」があります。「カバヤ文庫」は昭和27(1952)年の登場。カバヤキャラメルに封入されている文庫券を集めると、「カバヤ文庫」と交換できるというものでした。

このカバヤ文庫については、昭和19年に愛媛県西宇和郡伊方町九町に生まれた俳人坪内稔典さんが、子ども時代の思い出を『おまけの名作 カバヤ文庫物語』(いんてる社、1984年)に記しています。九町の井上菓子店で坪内少年がカバヤ文庫と出会う場面が印象的なので、少し長く引用します。

ぼくの「カバヤ文庫」は、井上菓子店の菓子箱(ケース)のなかにずらりと並んでいた。『ピノキオの冒険』『若草物語』『ジャックと豆の木』『ロビンソン漂流記』などが、赤地に白ヌキされた題名を並べていた。
その「カバヤ文庫」のなかから、ぼくは『レ・ミゼラブル』を選んだ。その『レ・ミゼラブル』は、はじめてぼくのものになった本らしい本であった。表紙には、ジャン・バルジャンがコゼットと散歩しているようすが描かれている。ジャベール警視の執拗な追跡を受けているジャンの、それはつかのまの幸福を描いた絵だ。みなし児のコゼットを引きとり、父親になったジャンは、コゼットの手をとって口元に微笑を浮かべている。
それまでのぼくは、本らしい本、すなわちハードカバーの本を持っていなかった。…(中略)…それだけに、ガラスケースの菓子箱のなかに、ずらりと並んだ百冊を超す「カバヤ文庫」は、そのハードカバーのゆえに、まず何よりも魅力だったのである。後年、改めて手にした「カバヤ文庫」の表紙は、ボール紙に上質紙を巻いたものにすぎなかった。この表紙が見返しの紙によって針金でとじた本体にくっついている。それはいかにも安上がりの製本だが、なにしろ「カバヤ文庫」は、キャラメルのおまけであった。安上りの製本でありながらも、ともかくハードカバーであったところに、このおまけの人知れぬ工夫があったのかもしれない。

坪内さんによると、当時住んでいた集落には、幟(のぼり)をつくる本業のかたわら、わずかに「小学○年生」などの雑誌を扱っている店しかなく、家にも数冊の本しかなかったそうです。本を手に入れるには、八幡浜に自宅があった担任の先生に頼んで買ってきてもらうか、晩秋のさつまいもの収穫が終わる「ほごこかし」の日に、八幡浜と半島の島々を結ぶ木造の定期船「八幡丸」に乗って川之石の商店街まで行き、むつみ屋という文房具や本を置いている店で文庫本を買うかしかなかったとあります。そのような中で、本とは少し場違いな菓子店に突如並び始めた「カバヤ文庫」は、坪内少年の目にどんなにか輝いて見えたことでしょう。児童書がまだ高価だった時代に、10円のキャラメルで本を手に入れることができる「カバヤ文庫」は多くの子どもたちに受け入れられました。その結果、昭和27~29年までのわずか2年間で159冊、約2500万部が発行され、当時の隠れたベストセラーといわれています。

「カバヤ文庫」の159冊の書名を見ると、最初に発行された『シンデレラ姫』をはじめ、『ピノキオの冒険』、『母をたずねて』、『ロビンソン漂流記』、『イワンのばか』などの、誰も知っている世界の名作がずらりと並んでいます。つまり、著作権が切れた世界の名作をダイジェストしたものが「カバヤ文庫」で、当時「カバヤ文庫」を通じて世界の名作に親しんだ子どもも多かったものと思われます。その後、カバヤは人気になり始めていたマンガに着目、文庫と同じサイズ、装幀で「カバヤマンガブック」を出し始めます。「カバヤ文庫」にマンガを加えたことで、マンガ嫌いな学校や親の忌避に逢い、カバヤ文庫はわずか2年で刊行を終えることになったとされています。果たしてそうでしょうか。

当館の所蔵品に昭和32年頃と思われる「カバヤココナツキャラメル/カバヤプリンスキャラメル」の宣伝ポスターがあります。そこにはココナツキャラメルの中に「カバヤくうぽん券」が入り、そのくうぽん券で好きな新刊雑誌1冊か、カバヤ文庫10冊セットに交換できることが記されています。新刊雑誌としては、大人用に『平凡』『明星』『文藝春秋』『オール読物』など11種類、子ども用に『幼稚園』『幼稚園クラブ』から『小学○年生』の各学年のもの、さらに『少年』『少女』『少年クラブ』『少女クラブ』『漫画王』など28種類の雑誌名が並んでいます。この頃少年、少女雑誌ともにマンガが台頭、豪華な付録が売りになっていました。そうした本職の子ども雑誌に、「カバヤ文庫」は押されていき、ついには10冊セットでもなかなか引き取られない状況にあったのでしょうか。「カバヤ文庫」が登場した昭和27~28年は時代の転換期だったのかもしれません。物不足から物が行き渡り始めるちょうど狭間の時期だったともいえます。「カバヤ文庫」の終焉には、何かそうした時代の力が大きく関わっているように思えてなりません。

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