Archive for 4月 5th, 2007

村上節太郎写真2 野忽那の集落(昭和22年)

2007年4月5日

村上節太郎写真6-16
 村上節太郎は、地理学者としてカメラを用いて愛媛を記録した。残されたフィルムは約20万枚。そこには、昭和4年から平成までの愛媛のありのままの姿が写し出されている。戦後、村上は民俗学者宮本常一らと離島振興法の制定に尽力しているが、そうした問題意識から、写真には島や海に関わるものが多く含まれている。

 この写真もそうした一枚で、戦後すぐの野忽那島(松山市野忽那)の集落を撮影している。忽那諸島の有人島としては、最も小さい面積の島に人家が密集している様子が分かる。写真当時の人口は1500人前後。村上は「耕地の少ない狭い島に人口が多く日本の縮図ともいえる」と記しているが、現在の人口は200人余り。過疎化が進む小さな島は、やはり現在でも日本の縮図といえる。

※愛媛新聞連載「海と島に生きる」(平成19年1月5日掲載分)