
村上節太郎の写真から頭上運搬を撮影したものをしばらく紹介してきたが、所変われば品かわるで、地域により運搬方法は様々である。宇和海沿岸に目を転じると、オイコ(背負梯子)やカルイカゴ(背負籠)で荷物を運んでいる写真が圧倒的に増えてくる。
この写真もそうした一枚で、「石垣の里」として知られる外泊(愛南町)で撮影されたものである。女性の右側には台風や冬の強い季節風を防ぐために積まれた石垣がそそり立ち、石垣を縫って走る道もすべて石張りでつくられている。その細い山道を女性がオイコで荷物を背負い運んでいく。オイコをよく見ると、荷物がすべり落ちないようにカギが付いたものが使われている。女性は日々の暮らしの中で重い荷物を背負い、何度この山道を上り下りしたことであろうか。
