2008 年 6 月 18 日 のアーカイブ

日本の文様―文様になった生きもの達― (1)瓢箪

6月 18日 水曜日

 古来より、動物や植物などの生きものは、陶磁器や衣服といった身近なもののモチーフとして取りあげられてきました。そこには、生命力溢れる動物への憧(あこが)れや美しい花を咲かせる植物への慈(いつく)しみが込められています。
 愛媛県歴史文化博物館では、愛媛県内に残された「やきもの」や「染型紙(そめかたがみ)」(きものや陶磁器を染める際に使用する道具)について調査を行っています。
(詳しくは企画展図録「ときめくファッション-小町娘からモダンガールまで-」をご覧下さい)
 愛媛県内に残された「染型紙」の中から、取り上げられた動植物についてご紹介します。

 染型紙とは和紙を柿渋で貼り合わせた丈夫な紙です。この紙に、色々な文様を彫りぬくわけです。出来上がった型紙を布の上に置き、上からのりを置きます。そして布を染めると、のりを置いたところだけ(つまり文様だけ)白く染め残るわけです。
 「やきもの」や「染型紙」は、生きもの達のユーモラスな姿や美しい造形を創造の源とし、巧みな技術で製作されています。見事にデザイン化された染型紙から、文様の面白さに触れていただければ幸いです。

 瓢箪(ひょうたん)-くびれの魅力-

 真中がくびれ、丸々とした瓢箪。その形の面白さから絵に描かれることも多く、文様にも取り上げられてきました。瓢箪は中身を出して乾かし、水やお酒を入れる容器としても人々に親しまれてきました。六つの瓢箪を描いて「六瓢」(むびょう)、つまり「無病息災」を願う文様もあります。

 この型紙では、白抜き、輪郭、陰影の3パターンで瓢箪が彫りぬかれています。そのコントラストによって、瓢箪のフォルムの面白さをうまく生かした文様です。

瓢箪  個人蔵(伊方町)

染型紙 瓢箪 個人蔵(伊方町)