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博物館資料の虫菌害防除対策2

2008年6月27日

当館におけるくん蒸作業の範囲については、平成19年度に歴史収蔵庫で行い、20年度は文書収蔵庫にて実施しました。考古・民俗収蔵庫については、21年度以降に順次行うこととし、今回、虫菌駆除の緊急性の高い歴史・考古・民俗資料は、文書収蔵庫に移動させることで対応しました。

使用する薬剤は、エキヒュームSです。これを室内に充満させることで虫菌駆除をし、活性炭を使用・通過させることで薬剤の濃度を安全基準内に下げた上で排気しています。


※排気の際にガス吸着で使用する活性炭タンク

なお、薬剤によるくん蒸による虫菌害防除作業の他に、当館では万一の害虫発生を早期発見するため、モニタリング調査を行っています。当館のそれぞれの展示室内や収蔵庫内において、タバコシバンムシやイガ・コイガ等の文化財害虫発生が発生した場合、早期に発生状況を把握するため、文化財害虫用のトラップを設置し、定期的に回収して検査を実施しています。

このように害虫の生息数を連続して監視するとともに、大量発生を未然に防ぎ、博物館資料の保存につとめています。