(9)桜(さくら) -花と春の代名詞-

「花見」の花といえば桜の花をさします。桜は平安時代に貴族に愛され、それまで「花」の代名詞であった梅にとってかわりました。可憐(かれん)な色や形とともに、花が散る風情や流水に浮ぶその姿が人々の心をとらえたのです。

染型紙 桜 個人蔵(西宇和郡伊方町)
桜の型紙は数多くあります。今回紹介する型紙では桜の花弁に広がりを持たせ、その花弁の中にさらに文様を埋め込んでいくという手の込んだ技法をとっています。

ため息の出るような精緻(せいち)な技法です。このような型紙こそ、実物を見ていただきたいと思う逸品です。
