(14)とんぼ -勝つために-

染型紙 蜻蛉(とんぼ) 大西金七染物店蔵(四国中央市川之江町)
「近くで見なければわからない型紙シリーズ第四弾」です。こちらの型紙もうんと間近で見なければ、何の文様かわかりません。

型紙を拡大すると、とんぼの姿がよくわかります。とんぼの羽と胴体の部分は「道具彫」で彫られています。道具彫は、この型紙のように楕円形や三角、花弁や分銅の形の刀を製作することからはじまります。様々な形の刀を用い、一息に彫りぬき、その形を組み合わせて文様を構成するのです。
とんぼは別名「勝虫」とも呼ばれ、その縁起のよい名称から武士に好まれ、武具の文様にも取りあげられました。
夏の訪れとともに現れ、秋の深まりのなかで姿を消すとんぼは、季節の変わり目を象徴する文様としても、きものにデザインされています。
