Archive for 9月 10th, 2008

愛南町の戦跡をたずねる

2008年9月10日

 友の会では、今年度、最初の現地学習会を9月3日(水)に愛南町で実施しました。
今回は、特別展「愛媛と戦争」(会期7月9日~9月7日)にちなみ、南レク馬瀬山公園にある紫電改展示館と、麦ケ浦にある回天壕跡を48名の参加者で訪れ、当館の平井学芸員による説明をうけました。
紫電改展示館
 ここにある紫電改は昭和20年7月24日に久良湾の沖約200mに不時着し、昭和53年に水深41mの海底で発見され、翌年に引きあげられたものです。
紫電改は、太平洋戦争末期に零戦に代わる新鋭機として、およそ400機が生産されました。全長9.34m、主翼11.99m、高さ3.9m、重量4.86t、時速620km、20mm機関銃4基を備えていました。また、特徴的なのは、離着陸等で用いられるフラップを、空中戦でも使用するために自動空戦フラップ(フラップ角を自動調整するシステム)を装備していることでした。これにより、軽快な運動性をもち、ベテランパイロットと若年パイロットの操縦技術の差がうめられたそうです。
紫電改展示館を見学した後、何人かで宇和海展望タワーに乗りました。天候にも恵まれ、360度宇和海のパノラマを堪能しました。その後、麦ケ浦地区に向け移動しました。
麦ケ浦には、戦時中「回天」が格納されていました。『引渡目録』(防衛研究所図書館蔵)によると、壕は13個、回天は8隻、架台が10基あったようですが、今では2つの壕しか確認できません。「回天」は昭和19年秋から使用された特攻兵器で、潜水艦で敵近くまで輸送して発進、目標近くで突撃します。初めは、搭乗員の脱出装置がありましたが、のちに廃止されました。終戦時までにおよそ400基が作られたそうです。
奥に見えるのが回天壕跡
 参加者からは、「こんなところに戦跡があったとは知らなかった」という声が多く聞かれ、「珍しいところに連れてきてくれてありがとう」という企画した側がとてもうれしくなるようなことを言ってくださる方もいました。
 友の会では、このように史跡を訪れる旅行も年に3回ほど計画しております。興味のある方は、是非ご入会ください。