
大下田1号窯跡出土砥部焼(砥部町教育委員会蔵)
これらの資料は、砥部焼の窯跡からみつかりました。
近世の砥部焼の窯跡は、数カ所知られていますが、考古学的に発掘調査されたのは、この大下田窯跡が唯一になります。1982年に愛媛県総合運動公園整備に伴い、(財)愛媛県埋蔵文化財調査センターにより発掘調査され、陶磁器と施釉瓦の連房式登り窯が2基見つかっています。
この窯では、近郊に供給するための陶器と磁器の日常雑器が作られていたことがわかります。なかには、色絵磁器や、三田青磁を模した雲鹿文の皿もあります。「天□□・辛卯□□・麻生焼」とかかれた皿もみつかっていることから、天保2(1831)年にはこの窯が操業し、「麻生焼」とよばれていたことがわかります。
近世砥部焼の多様な姿をうかがい知ることのできる、重要な遺跡です。
今回の特別展では、大下田窯跡出土の陶磁器を多数展示していますので、ぜひご覧ください。第3会場では、大下田2号窯で焼成した瓦を展示していますので、こちらもお見逃なく。