今年度より運用開始しております、貸出キット「れきハコ」は、おかげさまで順調な滑り出しをみせております。特に、「弥生のくらしパック」は、一学期に習う社会科の授業に合わせて、すでに数件の小学校へお出かけしています。
そんな中「昔のくらしパック」もぼつぼつお出かけしています。
「昔のくらしパック」は、小学校四学年の社会科で学習する「古い道具と昔のくらし」の授業での活用と、昔のことを語り合うことで脳がイキイキ!介護予防になると注目されている回想法での活用を考えて開発してきました。
今回は、はじめて「昔のくらしパック」が宅配便でお出かけすることになりました。「弥生のくらしパック」は資料の性格上、博物館に直接取りに来て頂くようお願いしておりますが、「昔のくらしパック」は宅配便でもご利用頂けます。
もちろん直接博物館で受け渡しをする方が、担当者が資料についてより丁寧なご説明ができますので、その方が望ましいのですが、遠方の方にも利用していただくために、宅配便という選択肢を考え、資料の梱包や輸送ケースを工夫しております。
これが通常の「昔のくらしパック」です。資料を梱包し、それをケースに入れ、キルティングで出来た持ち運び用の袋の中に入れています。
これが宅配用のケースです。プラスティック製の箱(断面はダンボール状になっています)で中に緩衝材としてダンボールが入っています。
今回利用される担当者の方とは、ファックスやお電話で、れきハコの中身の資料について何度もご相談させてもらいました。「昔のくらしパック」の内容は、実はハコに入りきらないくらい資料があります。できるだけ、利用される方のニーズにあった資料をご用意したいと思い、事前に相談させていただきました。
といいますのも、昨年の準備期間にリサーチさせていただいたある介護施設さんに「おひつはどうでしょう!?」とおすすめしたところ、「うちの施設では食事の際におひつでご飯を用意しているんですよ」と笑顔で言われ、驚いたことがありました。
同じく学校の授業での利用の際にも、郷土資料室が学校にある場合、資料室にない道具を利用頂いたほうが、有益だと考えています。
せっかく利用いただくので、満足してもらえるように、すこしずつ工夫をして行きたいと思っています。
いつかはあなたの街へ「れきハコ」がおじゃまするかもしれません。