2011 年 9 月 のアーカイブ

テーマ展「伊予の暮らしとエコ―江戸時代のエコライフ―」開催のお知らせ

9月 30日 金曜日

期間/平成23年年10月8日(土)~平成24年2月5日(日)

会場/文書展示室 

開館時間/午前9時~午後5時30分(展示室への入室は午後5時まで)

休館日/毎週月曜日(但し第1月曜日は開館、翌火曜日は休館。12月26日~平成24年1月1・4日休館。1月2・3日開館)

観覧料/常設展観覧料が必要です。

大人(高校生以上)500円(400円)/65歳以上250円(200円)/中学生以下無料

※     ( )内は20名以上の団体料金

内 容

 「もったいない」という私たちが何気なく使う言葉には、物を大切にする精神が宿っています。江戸時代では、山・海・川などの自然を管理・保護して資源を守りました。衣食住すべてにわたって、自然から作り出されたものは、幾度もリサイクルされた後に、作物を育てる肥料として自然に返されました。自然と調和・共存された江戸時代のエコライフは、まさに私たちが受け継ぐ先人の知恵の宝庫といえます。当館の収蔵資料を中心として、伊予における江戸時代のエコライフを紹介します。

構 成

1 わび・さびの世界    

2 江戸時代の環境保護

3 エコと教育 

4 城下町とエコ     

5 農村とエコ

6 江戸時代のリサイクル─和紙─

7 江戸時代の塩田

8 エコツアー

主な展示資料

1.西条誌(天保7(1836)年) 当館蔵

 西条藩朱子学者日野和(にこ)煦(てる)が、藩主の命により天保7(1836)年から7年の歳月をかけて編纂した地誌。西条藩領内をくまなく調査して、当時の産業や伝説、特産物、名跡などを写実的に描いた絵画を交えて紹介しています。 本資料は、西条藩の特産物の一つ、和紙作りの光景が描かれています。

2.道後温泉絵図 (江戸時代後期)当館蔵

 道後温泉を中心に道後の町並が描かれた彩色の絵図。道後温泉は平屋造りで、一の湯、二の湯、三の湯の他にも養生湯や馬湯が丁寧に描かれています。本陣として用いられた明王院をはじめとした旅籠などの建物が街道に沿って並び、周辺には湯神社、湯月八幡宮、宝厳寺などの寺社が詳細に描かれています。山にはすみずみまで手入れされていた様子が描かれています。道後周辺の田園が描かれ、江戸時代における里山と共存していた道後の町の様子が伺えます。

 

3.加藤文麗画「鳴子図」(横井也有賛「鳩吹に腹立たせたる鳴子かな」)(江戸時代中期)当館蔵

鳴子(なるこ)は、数本の竹筒を小板に並べてぶらさげたもので、田畑の害獣や害鳥を追い払う道具です。鳩吹(はとぶき)は、猟師が両手の手のひらを合わせて山鳩の鳴いているような音を出して猟仲間に知らせる合図です。加藤文麗は、秋の風物詩である鳴子と山里の風景を水墨画に描き、横井也有は、二つの音が山里に響き渡る様子を俳諧に詠みました。文麗は、大洲藩三代藩主加藤泰恒の六男で、狩野周信(ちかのぶ)門に入って絵を学びました。徳川吉宗の隠居後に仕える傍(かたわ)ら、谷文晁など日本を代表する画家を育てました。也有は、尾張藩士で、俳句、俳文、絵画、和歌、など各分野で活躍しました。

明治・大正時代の納経帳

9月 16日 金曜日

民俗展示室3「四国遍路」は、9月7日に一部資料の展示替えを行いました。

今回新たに収蔵品となった、明治~昭和初期にかけてのお遍路さんの所持品を展示しました。これは伊予国東宇和郡多田村(現、西予市宇和町)出身の遍路が、実際に四国巡礼を行った際に所持したもので、納経帳、念珠、札挟み、参拝記念のお土産などからなります。その中から納経帳を紹介します。

1 明治時代の納経帳  

この納経帳は明治38(1905)年のもの。地元の43番明石寺をスタートして42番仏木寺へ進み、その後、逆打ちで巡礼しています。44番大宝寺で結願。ほとんどの札所では、納経印が3つ押印されており、同じ納経帳を使用して3回巡礼したことがわかります。納経印があるのは全100箇所を数えます。88箇所の通常の札所以外に途中、篠山神社、13番奥院の建治寺、柳水庵、箸蔵寺、65番仙龍寺、60番前札の清楽寺、86番奥院の地蔵寺、生木山正善寺、延命寺、5番奥院五百羅漢などの、番外霊場や奥院に参詣していることがわかります。

2 大正時代の納経帳

表紙に「奉納経」とあります。扉に高野山普賢院の弘法大師像が印刷されています。1番霊山寺から順打ちで廻り、88番大窪寺で結願しています。ほとんどの札所では、納経印が5つ押印されており、この納経帳を使用して5回巡礼したことがわかります。また、番外霊場月山神社の納経の墨書から、納経帳は大正10(1921)年頃のものと考えられます。

納経帳は四国遍路に必須の携行品です。納経帳を調査することによって、四国遍路を行った人物、年代、参詣先、巡礼ルートなど、多くの情報がわかり、四国遍路の歴史を探る上でとても貴重な資料といえます。

 

アイロンの移り変わり

9月 9日 金曜日

  民俗展示室2「愛媛のくらし」では8月25日に展示替えを行いました。

 展示ケースでは「アイロン」の移り変わりがわかる資料が並んでいます。

 「里のいえ」近くの展示ケースで見ることが出来るのが「鏝(こて)」と「火のし」です。

 手前の鏝は、三角の形の部分を、火鉢などの中に入れて、直接熱くして使います。温度の調節が難しいのですが、裁縫の時に、布のしわをとったり、カタをつけるのに役に立ちました。

 奥の火のしは、丸い穴の中に炭を入れて、底を熱くして使いました。底が平らになっていて、布の上に置き、熱と重みで衣類のしわをとります。

 

 次に登場するのが「炭火アイロン」です。

 炭火用アイロンは、中にいれる炭火の量で温度を調節することができます。また、下に並んだ小さな穴から空気が入り、煙突からガスがぬけるため、長い間使うことができるようになりました。

 このように上ぶたを開けて、中に炭を入れて使います。

 

 

 ずっしりと重い炭火アイロン、内部はこのようになっています。

 道具の形が変わっても、しわを取るには熱と重さが大切であることがわかるアイロンの移り変わりです。

 民俗展示室2でご覧になることができます。ご来館お待ちしております。

洗濯の移り変わり

9月 8日 木曜日

 民俗展示室2「愛媛のくらし」の部屋の展示資料が、秋を意識したものに変わりましたのでお知らせします。

 去る8月25日、3名の当館ボランティアさんにもご協力いただいて、夏の食事模型や蚊帳を撤去し、秋の食事模型などへ展示替えを行いました。

 また今回は、「洗濯」と「アイロン」の移り変わりを展示ケースで紹介しています。

 展示ケースにどのように置けば、資料の用途や面白さが伝わるか、4人で額を突き合わせての作業です。

 まずは水色のドラム缶のような道具、「かもめ印マジック洗濯器」といいます。

 この道具をどのように使って洗濯したのでしょうか?

 マジック洗濯器上部の蓋を開けると、内部はこのようになっています。

 

 この中に洗濯物とお湯を入れて、蓋をし、両手で持って振り、汚れを取りました。

 使用方法を説明した書類はないのですが、洗濯器の底の部分には「湯温40度~60度 撹拌10秒~20秒」とあります。

 お湯を使うことで内部の圧力が高くなり、洗剤が洗濯物の繊維に入り込み、汚れが取れるようです。

 

 ボランティアさんたちが

 「見たことないですね」

とおっしゃっていたように、広く普及したというわけではありませんが、それでもモダンな姿の「マジック洗濯器」が登場した時は驚きを持って迎えられたと思われます。

 不思議でモダンな「マジック洗濯器」は、民俗展示室2で見ることができます。ご来館お待ちしております。

 また、これはお馴染み「洗濯板とたらい」も民俗展示室2「海のいえ」に展示しております。あわせてご覧ください。

共催展「村上節太郎写真展」の開催について

9月 2日 金曜日

内子町からの依頼により、内子町役場内子分庁において、共催展「村上節太郎写真展」の列品を行いました。明治42年(1909)に現在の内子町平岡に生まれた村上は、昭和32年(1957)に愛媛大学文理学部の教授となり、同35年(1960)に「日本の柑橘栽培地域の研究」により理学博士の学位を受けるなど、柑橘類研究の第一人者として知られています。また、カメラをこよなく愛し、大正11年(1927)に県立大洲中学校(現大洲高校)に入学してから、平成7年(1995)に亡くなるまで写真を撮りつづけました。フィルムだけでも20万枚以上の写真資料は当館に寄贈され、現在整理が進められています。

今回の共催展では、その膨大な写真資料のうち、戦時中から昭和40年代にかけての昭和の暮らしがうかがえる写真をはじめ、肱川水系の生活文化を記録した写真、そして地元の内子町に関わる写真を選んで展示しています。内子町役場内子分庁の入口から入ってすぐのロビーに10月初旬まで展示されていますので、内子にお出かけの際にはぜひお立ち寄りください。

なお、当館では市町連携の一環として、各市町の依頼により、今後も共催展を実施していく予定です。詳しくは博物館までお気軽にご相談ください。