Archive for 11月, 2012

「見のがせません!裂織りの製作実演」

2012年11月24日

博物館の展示をいつ見にいきましょうか?

「せっかく行くのだったら」と選んでいただくのが、講座やイベントがある日です。

「佐田岬半島と西日本の裂織」展でも多くのイベントを開催いたしましたが、本日と明日行われる「佐田岬裂織り保存会による裂織り製作実演」にあわせて、ご来館頂いた方も多く見られました。

裂織りの里である佐田岬、伊方町からももちろん、遠くは高知や広島からも来ていただきました。

人数やお時間に余裕があれば、織る体験もしていただけます。

 

「実際織る体験をしてみると違いますねえ」

とおっしゃったお客様の言葉が印象的でした。

展示してある裂織の資料も違ってみえるかもしれません。

本当に見のがせない裂織りの製作実演は、明日25日もございます。

ご来館をお待ちしております。

日時:11月25日(日)10:00から12:00 13:00から16:30

   佐田岬裂織り保存会による裂織りの製作実演(企画展示室)

開館記念日

2012年11月11日

平成24年11月11日、18回目の開館記念日イベントが開催されました。
当日は博物館の展示を無料開放するとともに、たくさんのイベントが行われ、歴博の館内はどこも大賑わい。
エントランスで2ヶ月に1度実施している「綿から糸づくり」体験も、この日は特別に、民俗展示室2の「里の民家」で実施しました。

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綿から種をとる体験の様子。

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糸づくりの体験の様子。真剣な顔でとりくんでいます。

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機織り体験は、特別展にあわせて裂織バージョンです。

昭和10年代の周桑平野の農家を復元した「里の民家」を舞台として子どもたちが「綿から糸づくり」を体験することで、まるで当時にタイムスリップしたかのような感覚で楽しんでいただけたのではないでしょうか。

図録と目録ができました

2012年11月5日

特別展「佐田岬半島と西日本の裂織(さきおり)」 とテーマ展「村上節太郎がとらえた佐田岬」の開催に合わせて、図録と目録ができあがりました。内容は以下のとおりです。

佐田岬半島と西日本の裂織 2012年10月6日発行A4版168頁
 目次
 日本裂織列島/日本海・丹後地方の裂織/四国・佐田岬半島の裂織
 論考・資料
 井之本泰「木綿再生-丹後地方の裂き織り-」
 深堀習「21世紀の暮らしに拓く裂織」
 今村賢司「愛媛県佐田岬半島と西日本の裂織」
 付録 佐田岬半島の裂織に関する聞き書き
  図版目録
  主要参考文献

第21集 村上節太郎写真資料目録(白黒ブローニー版/愛媛県西宇和地域) 2012年10月発行A4版112頁
愛媛大学名誉教授で、地理学者の村上節太郎氏(1909~1995)が、ブローニー版のカメラを使って、昭和11~32年までの愛媛県西宇和地域(八幡浜市、伊方町、西予市三瓶町)撮影した写真109点を収録。

図録、目録は当館のミュージアムショップで販売のほか、郵送による取り寄せも可能です。詳しくは下記のページを御覧ください。
http://www.i-rekihaku.jp/friend/sale.html

民俗展示室3「四国遍路」展示替えのお知らせ

2012年11月3日

民俗展示室3「四国遍路」は、11月2日に一部資料の展示替えを行いました。

今回は新たに「遍路道と遍路道標」の写真パネルによる展示コーナーを設けました。

愛媛の主なへんろ道の風景や、お遍路さんが道に迷わないようにと遍路道沿いに建てられた、愛媛の遍路道標を紹介します。

愛媛県内の遍路道標(標石)の形態は、自然石型、地蔵型、角柱型、円柱型、常夜灯型など、さまざまなものが見られます。

道標はどれ一つとして同じものはなく、道案内以外の多様な情報も刻まれ、設立者(願主、施主、世話人、石工)の思いや願いが込められています。札所と札所を結ぶ遍路道、現地で無言のお接待というべき道案内をしている遍路道標は、四国遍路を支えてきた文化遺産といえます。

「遍路道と遍路道標」の展示コーナー

裂織の里・佐田岬へ出かけよう!

2012年11月2日

 

愛媛県歴史文化博物館の秋の特別展「佐田岬半島と西日本の裂織」展では、関連講座も盛りだくさんです。

先日27日には、愛媛の裂織の里である佐田岬半島へのバスツアーを開催しました。

今回は豪華なダブル講師をお招きしたのですが、まずは伊方町立町見郷土館学芸員の高嶋賢二さんが、裂織を着ての登場です。

高嶋講師による車窓からの案内を聞いているうちに、町見郷土館に到着です。こちらに展示されている裂織の仕事着は、試着もできますので、裂織を着た姿の記念写真を撮る参加者もおられました。

 また、町見郷土館では平成25年2月3日(日)まで「海でつながる畑-佐田岬の地形と農業-」展を開催中です。夏柑収穫の様子など、古い写真や田舟などの民具など、皆さん熱心に見られていました。

 町見郷土館をあとにして早めの昼食の予定でしたが、参加者の皆さんの迅速な行動のおかげで、少し時間に余裕ができました。そこで、もう一ヶ所「二見くるりん風の丘パークに行くことに。巨大な風車の下、高嶋講師の話を聞きながら絶景を満喫しました。

頂いた伊方町の文化財マップを早速広げて、熱心に話し合う参加者も見られました。

亀ヶ池温泉でごちそうを頂いた後は、大佐田地区の船蔵(ふなぐら)を歩いて見学しました。

 船蔵は木造二階建てで、一棟に二艘の船を収納し二軒でシェアしていたとの高嶋講師のお話しでしたが、見た目は二階建てに見えない船蔵もあり、参加者の方は不思議そうにぐるりを観察されていました。

 大佐田地区を散策しながら、そのまま三崎オリコの里「コットン」へ移動します。ここで本日二人目の講師、佐田岬裂織保存会代表の小林文夫さんの登場です。

 「裂織は、はじめは固いけれど、慣れてくるとなじんできます。私の分身みたいなものです。」

 と語る小林さんの言葉が印象的でした。

オリコの里は、旧大佐田小学校を活用しており、こちらには昔の民具をおさめた資料室もあります。小林さんによる裂織の解説のあと、資料室の見学をするグループと、裂織の体験をするグループに分かれました。

裂織の体験では、自分の選んだ裂糸で織っていただくのですが、あっという間に時間が過ぎたようです。

「展示室の中ではわかったような感じになりますが、今回のツアーで昨日までの佐田岬の印象がかわるとうれしいです」

ツアーの終わりに高嶋講師が言われた言葉です。

「佐田岬半島と西日本の裂織」展では、裂織の魅力、佐田岬半島の魅力を伝えるべく、力の入った展示になりましたが、それでもやはり、現地でなければ伝わらないこと、感じられないことがあるのも事実です。

そのためにこのようなバスツアーや講座などが一助となればという思いから企画しております。

また、今回お世話になりました佐田岬裂織り保存会の皆様には下記の期間、当館企画展示室での製作実演も予定しています。貴重な機会ですのでぜひご来館下さい。

日時:11月24日(土)・25日(日)10:00から12:00 13:00から16:30

   佐田岬裂織り保存会による裂織りの製作実演(企画展示室)

共催展「戦後松山を記録する」 、開幕

2012年11月1日

昨日、愛媛県生涯学習センターに、共催展「戦後松山を記録する―山内一郎パノラマ写真―」の展示にうかがいました。

この共催展は当館の夏のテーマ展が巡回するもので、愛媛県生涯学習課が行っている「『えひめの記憶』をみる・はなす・きく」 事業の一環として今回開催されます。内容は昭和20年代に山内一郎氏が撮影したパノラマ写真を通じて、戦後復興期の松山の街並みを紹介するものになります。現況写真もあわせて展示しているので、松山のなじみの場所の移り変わりがわかります。

会期は11月20日(火)まで。場所は愛媛県生涯学習センター2階展示室。お近くの方はぜひ足をお運びください。

愛媛県生涯学習センター http://www.i-manabi.jp/index.html