いろいろなできごとがあった2016年も、残るところあと1週間になりました。歴博は、月曜日が休館日ということもあって、明日26日(月)から一足早く年末年始の休みに入らせていただきます。今年1年のご愛顧、誠にありがとうございました。
年明けは、正月2日からの営業です。お正月らしく、羽子板やコマをつくったり、絵馬を描くワークショップのほか、れきはく謎解きラリー「失われた『はに坊』のココロを取り戻せ!」などもやっていますので、初詣帰りに、ご家族おそろいでお立ち寄りいただければ幸いです。1月3日には、おめでたい「伊予万歳」の公演もあります。
展示の方は、常設展示のほか、テーマ展「松山城下図屏風」と「没後50年永井刀専展」をやっています。
ちょんまげ姿がトレードマークの永井刀専氏。その風貌からしても、いかにも職人という感じですが、新聞の題字から、風刺漫画、それに商品広告にスタンプ、さらには道後温泉などの版画まで、実にいい仕事をしています。今回は、没後50年ということで、永井刀専の職人技の一端を、文書展示室でご覧いただけます。
企画展示室では「松山城下図屏風」を今年もお披露目。平成25年に新たに発見され当館で所蔵しているもので、三之丸御殿があり、御幸寺の横に千秋寺が描かれていることから、元禄・宝永期(1700年前後)の松山城下を描いたものだということがわかっているそうです。まだ、ご覧になっていない方は、ぜひ一度じっくりと観られて、現在の松山との比較をしてみてください。私が印象に残ったのは、堀端から中ノ川にかけては今の市街地の区画ができあがっているのに対し、中ノ川から石手川にかけてや、城北の今の愛媛大学や日赤病院があるあたりには何もないということでした。
また、吉田初三郎が描いた昭和の松山の鳥瞰図も展示していますので、見比べてみてください。それから2017年に生誕150年を迎える正岡子規の実家の図面もあります。
なお、展示をご覧いただいた方には、レストランでぜんざいのサービスがありますので、あったまってお帰りください。正月2日、3日限り、なくなり次第終了です。
それでは、2017年も歴博をよろしくお願い申し上げます。