2017 年 12 月 7 日 のアーカイブ

「大型器台のデザイン」テーマ展「大型器台とその時代」展示資料から③

12月 7日 木曜日

松山市土壇原北遺跡出土大型器台(県指定文化財/当館保管)

今回は「大型器台のデザイン」についての解説です。

■造形・装飾に秘められたメッセージ

造 形 大型器台(おおがたきだい)は、大地を踏みしめる裾部(すそぶ)、長く伸びた胴部(どうぶ)、大きく開いた口縁部(こうえんぶ)からなり、“より高く”しようとする意識が発揮されています。胴部が円柱(えんちゅう)のもの、胴部のなかほどがやや膨らむもの、胴部の上がすぼまるものなどがあります。

装 飾 大型器台は他の土器と比べて装飾性(そうしょくせい)に富んでいます。最大の特徴は、胴部の円形透(す)かし孔(あな)です。複数方向から多段にわたって施(ほどこ)されており、多いものでは14段もあります。とくに大型のものには、円孔に平行する直線文(ちょくせんもん)が加わえられ、なかには列点文(れってんもん)と綾杉文(あやすぎもん)(山形)が施された例もあります。
口縁部には、直線文・波状文(はじょうもん)や列点文を施したのち、同心円(どうしんえん)や双頭渦巻(そうとううずま)きや短い棒状(ぼうじょう)の浮文(ふもん)で飾るものもあります。

こうした大型器台の造形や装飾は、弥生人からのメッセージであり、それをいかに読み解くのかが、現代の私たちに託(たく)された課題です。

土壇原北遺跡出土大型器台の口縁部拡大

なお、今回の展示の記念イベントとして、12月16日(土)に大分市教育委員会の坪根伸也氏をお招きして、愛媛大学名誉教授下條信行氏、愛媛県埋蔵文化財センター松村さを里氏の三者による鼎談会・講演会(愛媛・大分交流講座)を開催いたします。多くの皆様にご参加いただければ幸いです。