Archive for 5月 11th, 2019

最後の宇和島空襲戦没者追悼平和祈念式行われる

2019年5月11日

参加者


献花


追悼曲の合唱


献花された祈念碑


宇和島市が空襲を受けた5月10日にあわせ、和霊公園で第31回宇和島空襲戦没者追悼平和祈念式が行われました。式典は、「平和の鐘」の鐘打に始まり、追悼曲「平和の鐘の歌」が合唱されました。そして、宇和島空襲を記録する会代表の黒田美知子さんが挨拶され、参加者約110名が祈念碑に献花しました。祈念碑には終戦までの空襲で亡くなった272人の名前が刻まれています。
74年前の5月10日、宇和島市は1機のB29による空襲で115名が死亡しました。その後も7月13日(死者28名)と29日(同100名)に大きな空襲を受け、市街地の約7割を焼失しました。終戦までに278名が死亡しました。(死者数は『宇和島市誌』による)平成元年に建設された祈念碑には、故水野政子さん(当時記録する会代表)の尽力によるもので、97.8%の氏名が刻まれており、今では祈念碑自体が貴重な資料です。
戦後74年が経ち、戦争の悲惨さをどのように伝えるか、が大きな課題となっています。平成元年に始まった宇和島の祈念式も主催者の高齢化、参加遺族の減少(平成元年62名、今年5名)などから今年が最後となるそうです。祈念式の様子を撮影しながら、戦争体験者とともに生きる時間の短さを実感するとともに、聞き取り調査や戦時資料の調査を急ぎ、平和の大切さを学ぶ活動に活かしたいと思う一日でした。