Archive for 11月, 2019

「瀬戸内の近世城郭」の展示資料3 高松城

2019年11月22日

特別展「瀬戸内ヒストリア―芸予と備讃を中心に―」のⅣ章「瀬戸内の近世城郭」の展示資料リストを掲載します。第3回目は高松城。

高松城イラスト〔パネル展示〕 作画:香川元太郎氏

高松城天守イラスト〔パネル展示〕 作画:香川元太郎氏

幕府隠密高松城見取図(寛永4年) 伊予史談会蔵

生駒家時代讃岐高松城屋敷割絵図(寛永15~16年) 高松市歴史資料館蔵

讃岐名勝図会(嘉永6年) 高松市歴史資料館蔵

高松城下図屏風〔出力展示〕(寛永時代後期) 香川県立ミュージアム蔵

高松城下絵図〔出力展示〕(寛政年間) 当館蔵

高松藩飛龍丸船明細切絵図 惣図(宝暦4年) 香川県立ミュージアム蔵

高松藩御船蔵図 当館蔵

海城として築城された高松城の特徴を紹介するために、香川県指定有形民俗文化財の高松藩の御座船飛龍丸の絵図や軍船の基地であった船蔵の絵図を展示しています。また、寛政年間の「高松城下絵図」は初公開になります。この絵図は高松城下の町人町が詳細に描かれた都市計画図としての性格をもっているもので、縦295.5㎝、横223㎝。ほぼ原寸大で出力した複製を展示していますので、ガラスケース越しではなく、すぐ目の前でご覧いただけます。絵図には新井戸・大井戸を水源として、木樋などで城下を網の目のように流れる上水道が描かれています。図録には、高松城下の上水道を紹介した論考「高松城下絵図に関する基礎的考察―高松上水道を中心に―」も掲載されています。展覧会終了までもうわずか。どうぞお見逃しなく。

新井戸付近(高松城下絵図 寛政年間)

「瀬戸内の近世城郭」の展示資料2 今治城

2019年11月2日

特別展「瀬戸内ヒストリア―芸予と備讃を中心に―」のⅣ章「瀬戸内の近世城郭」の展示資料リストを掲載します。第2回目は今治城。

幕府隠密今治城見取図(寛永4年) 伊予史談会蔵

正保今治城絵図〔出力展示〕(正保年間) 今治城蔵

今治藩領大絵図〔出力展示〕(天保3年頃) 当館蔵

今治城挿絵『愛媛面影』巻2(明治2年頃) 当館蔵

今治城古写真 半井梧菴撮影〔パネル展示〕(慶応3年) 5点 個人蔵・当館保管

今治城浜手外郭の石垣写真〔パネル展示〕(昭和10年代) 当館蔵

今治城のコーナーの見どころは、初公開の「今治藩領大絵図」。今治藩領のうち越智郡陸地部の30カ村近くが描かれた絵図で、縦235㎝、横650㎝。その巨大な絵図をほぼ原寸大で出力して展示しています。絵図の南東端には、今治城が描かれています。天保3年頃に測量して作成されており、当時の今治城の姿が正確に捉えられています。今治藩の船を繋いだ船蔵の様子がよくわかるほか、中堀と外堀の間にあった藩主別荘の松之本花園が姿図になっているのも興味深いところです。出力展示なので、展示ケース越しではなく、目と鼻の先でその細かい描写をお楽しみいただけます。展覧会終了まであと3週間余り。お見逃しなく。

今治藩領大絵図(今治城部分)