8月7日(土)・8日(日)、開館時間を延長した夜の博物館「ナイトミュージアム」を実施。その関連イベントとして、「昔のくらし探検―夜の明かりを体験しよう!―」を行いました。
会場は常設展示室の「愛媛のくらし」(民俗展示室2)。参加者は、昭和初期の愛媛のくらしを紹介する原寸復元の住居に集まり、その台所や茶の間、寝室などを見学しながら、「火から人間が学んだこと」、「愛媛で最初に電気がついた頃の生活」について、学芸員の説明を受けました。また、江戸時代の浮世絵や時代劇に登場する行灯<あんどん>、提灯<ちょうちん>などの古い照明道具の実物を見て、これらの特徴や使い方を、クイズをまじえながら楽しく学びました。
その後、実際に行灯と提灯に火をつけるため、参加者全員でトラックヤードに移動。行灯による「あぶらの灯り」と提灯による「ろうそくの灯り」を体験します。
今回は行灯の燃料には菜種油、提灯には和ロウソク(内子町の大森和蝋燭店のもの)を使用。火をつける前に、パラフィンで作られた白い洋ロウソクと、ハゼの実からできた鶯色の和ロウソクの違いについても学びました。
そして、いよいよ行灯と提灯に火を灯し、会場の電気をすべて消燈。真っ暗闇の中に浮かぶ昔の灯りを目の当たりにして、参加者からは歓声があがる。かなり暗いながらもしっかりとした明るさや、独特な炎のゆらぎに、現代の電気の灯りとずいぶん違うことを実感された様子でした。
2日間で全4回(1回は約30分)のナイトミュージアム体験イベント。総参加者数は70名。お子さん連れのご家族での参加がほとんどでしたが、実際に昔の明かりを体験できるとあって、とても好評でした。ご参加いただいた皆さまありがとうございました。