テーマ展紹介-1

6月 19日 土曜日

木村剛朗氏と考古学「考古学との出会い」

  著書『幡多のあけぼの』(1992年)「上岡正五郎先生 目を開かせた恩人」では、考古学との出会いについて、次のように記されています。

  「私の考古学の恩師の一人は上岡正五郎先生である。(中略)小学六年の時、上岡先生に中村小の講堂で「宿毛貝塚と原始の暮らし」の話を聞かせていただくことがなかったなら今日の私の考古学はないし、この道での喜びも味わえなかっただろう。(中略)ある日、先生が「これを見てみよ」と標本箱の一つを重そうに抱えて私の目の前に置いた。ふたを開けてびっくり、中には完全な形の石斧がいっぱい入っていた。一瞬、頭がカッと熱くなったことを覚えている。どれも、表面には打ち欠いた加工痕が荒々しく残り、迫力満点であった。私は「先生、これはどこから出たのですか」と尋ねた。先生は「四万十川鉄橋から少し上流の所にある入田遺跡から出土したものじゃ」と教えてくれた。(中略)これを見ていて、自分でも拾ってみようと気持ちが募った。入田遺跡通いを始めたのは、その時からである。(後略)」 

  小学校時代に上岡正五郎氏に考古学の魅力を教わったことが考古学との出会いだったようです。そして、入田遺跡(現四万十市)の調査時の写真が残されています。

(高知県立歴史民俗資料館蔵)