木村氏の足跡をたどる 発掘された遺跡
中駄場遺跡出土遺物展示状況
このコーナーでは、木村氏が踏査した成果を基に発掘調査された遺跡として、中駄場遺跡(宇和島市)と大宮・宮崎遺跡(高知県四万十市)を展示・紹介しています。今回は、中駄場遺跡について紹介します。
中駄場遺跡(宇和島市津島町御内)
■発見の経緯・発掘調査
1977年、木村氏によって発見された遺跡で、姫島産黒曜石製石鏃や頁岩製剥片などが採集されました。姫島産黒曜石などから縄文時代のキャンプ・サイトとして評価されました。この踏査成果を受けて、1999年、県道整備事業に伴う発掘調査が、実施され、後期旧石器時代・縄文時代前期の遺物が確認されています。
中駄場遺跡遠景写真(多田編1999より)
■立地
宿毛湾に注ぐ松田川の最上流左岸に発達した河岸段丘にあり、標高約250mを測ります。
中駄場遺跡位置図(木村2003より)
■周辺の遺跡
松田川上流部では影平遺跡・中駄場遺跡・犬除遺跡・笹平遺跡と旧石器・縄文時代の遺跡が集中している地域の一つです。
■発掘調査の成果
後期旧石器時代の遺物として、ナイフ形石器・スクレイパー・使用痕剥片・台石・石核・剥片があり、在地の石材を使用し、石器作りをしながら狩猟を行い暮らしていた様子が復元されています。木村氏が縄文時代にキャンプ・サイトであると指摘されていたが、後期旧石器時代においてもキャンプ・サイトであることが証明されました。
中駄場遺跡土層断面写真(多田編1999より)
参考文献
木村剛朗 2003『南四国の後期旧石器文化研究』幡多埋文研
多田 仁編 1999『中駄場遺跡』(財)愛媛県埋蔵文化財調査センター
本テーマ展は9月5日まで開催予定です。お見逃しなく。




