八幡浜市真穴の座敷雛

4月 18日 水曜日


 「真穴(まあな)の座敷雛」は、毎年4月2~3日にかけて、八幡浜市真穴地区で行なわれる長女のための雛節供行事である。座敷いっぱいに飾りを豪勢に施し、人々の眼を惹きつける。毎年数万人の観光客も訪れ、南予地方を代表する観光行事ともなっている。

 平成14年には八幡浜市の無形民俗文化財に指定されているが、雛祭りを月遅れで実施するようになったのは、戦後間もなくからであり、それまでは、旧暦3月3日に行なっていたという。

 真穴地区は、八幡浜市真網代(まあじろ)・穴井(あない)などを総称する地名である。八幡浜市南部に位置し、宇和海に面している。半農半漁の集落だが、真網代は段々畑が広がり、柑橘類の生産が盛んである。穴井は、真網代に比べると蜜柑農家はやや少ないが、古くから商売で栄えていた地区である。現在は過疎化が進むが、年配の方々に聞くと、かつて、穴井は裕福な所であり、穴井に嫁ぐことは他地区の親から羨ましがられたという。

 「座敷雛」の習俗は、もともと穴井地区に限られていたものであった。しかし、少子化の影響により、定期的な継続が困難となり、対象を広げて真網代も含め、真穴小学校区全体に拡大した。それでも少子化の波は収まらず、現在では、都会などの他所に出ている真穴出身者に長女が誕生した場合にも行うようにして、毎年の実施軒数を確保している状態である。

※写真は、今年(平成19年)の穴井地区の座敷雛。