南予の闘牛を知る1―闘牛は文化財―

5月 11日 金曜日

 南予地方には、牛と牛を闘わせる闘牛文化が広く定着し、地元では闘牛のことを「突きあい」と称しています。この「南予地方の牛の突きあい習俗」は、平成7年に文化庁より「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択され、平成11~12年度にかけて、県教育委員会が調査を実施し、成果報告書が12年度末に刊行されました。(その報告書『南予地方の牛の突きあい習俗調査報告書』は、愛媛県歴史文化博物館友の会で販売しています。)

 当博物館では、南予の闘牛習俗に関する民俗資料を収集していますが、平成14年度には「南予地方の闘牛」展を開催し、全国でも数カ所しか現存していない闘牛について、南予地方の「突きあい(闘牛)」の歴史、変遷、現状に関する資料、および県外の闘牛に関する資料を展示し、県民に南予の民俗文化の特徴を理解してもらうことを意図し、企画・開催しました。

 これまで、闘牛といえば、観光資源として注目されてきた側面が強く、民俗文化財としての視点では見られてはきませんでした。闘牛は、南予地方の牛飼育の歴史・民俗が基礎となって花開いた文化であり、今後、文化財としての視点でも闘牛が注目されるようになり、博物館としても、展示や資料収集を通して、後世へと伝承させる機会を設けることが重要と考えています。

※写真は昭和40年、大森土俵(現愛南町)の様子。