出前授業 「戦時下のくらし」

2019年12月27日

11月24日(日)に西予市野村町の野村小学校で6年生の児童40人、保護者20人に対して出前授業「戦時下のくらし」をおこないました。児童のみなさんは元気よく答えてくれたり、手を挙げてくれました。その時の様子をお知らせします。

当時の人々の生活が戦争によってどのように変化したのかを学び、博物館で収蔵している「衣料切符」や「千人針」など普段触れる機会の少ない資料を実際に触ってもらいました。

中でも児童の反応が特に大きかったのが、焼夷弾でした。授業をしていた学芸員が「ガソリンのにおいが残っているので、におってみてください」と言ったこともあり、児童は手元に回ってくると、においを嗅ぎ、顔をしかめる子や素直に「くさい」と言う子など反応はそれぞれでした。写真や映像では感じることのできない重さや手触り、においから当時のことを身近に感じることができたのではないでしょうか。

出前授業では「鉄兜」、「防空頭巾」、「モンペ」、「ゲートル」の体験もしてもらいました。
鉄兜を被ると、重さのせいで頭を揺らしている児童もいました。また防空頭巾を体験した生徒によると、夏場などは暑いだろうなといった感想も聞こえました。ゲートルはただ巻くのではなく、きれいにかつ強固に巻くための工夫があり、私も実際に巻いてみましたが非常に複雑で、さらなる練習が必要だと思うほどでした。しかし児童の中には上手に巻いている子もいました。みんな自分の足に一生懸命巻いてくれました。

アンケートによると、「広島や長崎だけでなく愛媛県も戦争と関係があったことを初めて知った」という感想がありました。私自身小学生の頃に地元の戦時中の歴史に触れる機会はあまりなく、戦争という言葉からイメージするのは教科書に載っている広島や長崎などの事柄でした。出前授業は教科書ではあまり学べない地域の戦争について知ることができ、児童たちが地域と戦争を考える入口になったのではないかと思います。
小学校以外にも中学校、高校でも出前授業をおこなっています。歴史の授業や平和学習、修学旅行前の研修でのご利用など、お気軽にご連絡ください。