特別展「自転車ヒストリー」展示紹介(1)~ 八幡浜で発見された我が国現存最古級の三輪自転車~

10月 1日 土曜日

先日開幕した特別展「自転車ヒストリー 夢と希望をペダルに乗せて」、おかげさまで多くの方々に楽しんでいただいております。

本展は、自転車文化センター(東京都)及び自転車博物館サイクルセンター(大阪府堺市)の特別協力をいただき、自転車の歴史とその時代背景や、自転車を切り口とした愛媛の歩みを紹介した展覧会になっています。
四国で歴史的自転車をこれほどまとまって展示するのは初めてです。
どんな内容なのか、少しずつご紹介しましょう!

まず展示室で皆様をお迎えするのは、八幡浜で発見された我が国現存最古級の三輪自転車です。
八幡浜で発見された我が国現存最古級の三輪自転車
八幡浜で発見された我が国最古級の三輪自転車(自転車博物館サイクルセンター蔵)

「これが自転車?」と不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
現在の自転車の原型となる、セイフティ型自転車が完成したのは明治18年(1885)のことです。
明治4年(1871)の浮世絵には「自転車」としてこのような乗り物が描かれています。
浮世絵に描かれた三輪自転車
明治4年 東京高輪往来車盡行合之図(部分)(自転車文化センター蔵)

八幡浜で発見された自転車は、明治初期にはすでに日本で走っていた「手動+足踏み式」の三輪自転車を模して造られたようで、両手で左右のレバーを前後に動かすと、後輪が回って動く仕組みになっています。
車輪は繊細な36本の木製スポークで精巧に組まれており、その繊細な作りから、明治10年代に日本で製作されたものと推定されています。
錆はでているものの、130年以上を経ているとは思えないほど状態は良好です。

この三輪自転車は、八幡浜市浜之町の旧商家「菊池清治邸」の土蔵から平成16年に発見されました。
菊池清治邸
八幡浜市 菊池清治邸

木造2階建ての建物2棟が並んでおり、向かって右側の建物(住居棟)は明治6年の棟札が見つかっています。
向かって左側の建物(店舗棟)では、平成24年に八幡浜工業高校生が製作した三輪自転車の精巧な1/2サイズのレプリカが展示されています。
三輪自転車レプリカ

菊池家は海運業で蓄財を図り、文政4年(1821)に生まれた四代目菊池清治正明は海運業を中心に様々な事業を興し八幡浜の隆盛に寄与しました。明治19年(1886)に生まれた七代目菊池清治(世襲名)は、八幡浜町長、松山高等学校教授、広島高等学校校長等を歴任し、昭和22年には戦後の公選で八幡浜市長に当選し、戦後の混乱期に市政を担当しています。

この三輪自転車は、日本の自転車史及び明治時代の技術史を知る上で重要であると同時に、愛媛の自転車史の幕開けとして、「伊予の大阪」と称されるほどに活発な経済活動で栄えた明治前期の八幡浜、ひいては南予地域の先進的な気風を如実に伝える点でも、極めて貴重な資料といえるでしょう。

特別展「自転車ヒストリー~夢と希望をペダルに乗せて~」及び「弱虫ペダル原画展」は11月27日(日)まで開催中。ぜひお越し下さい! 

テーマ展「南予の戦国乱世―館蔵品を中心に―」開催中!

9月 20日 火曜日

愛媛県歴史文化博物館では、9月17日(土)から11月27日(日)まで、テーマ展「南予の戦国乱世―館蔵品を中心に―」を開催しています。

本展示では、館蔵品を中心に南予の戦国史にまつわる古文書や武具等の関連資料を、関係城郭の現況写真や縄張図等とともに紹介しています。
あわせて、最近発見され織田信長・足利義昭・長宗我部元親らの関係を知る上で非常に興味深いとして全国的に話題を呼んでいる、林原美術館(岡山市)所蔵「石谷家文書」を特別に出展し、乱世の南予を振り返ります。

南予の戦国時代にまつわる主な館蔵資料が終結する久しぶりの機会です。
話題の「石谷家文書」からは、4通の文書を展示紹介。巻子2巻の中に散らばって収められているため、会期中に展示替えを行います。
  前期:9月17日(土)~10月10日(月)
  中期:10月12日(水)~11月4日(金)
  後期:11月5日(土)~11月27日(日)
また、写真パネルですが、最近新発見した南予関係の古文書も2点紹介しています。

開催を記念して歴史講演会も開催します。
  記念講演会  「石谷家文書」から見える 伊予の戦国時代
     講  師   内池英樹氏(岡山県立博物館学芸課主幹)
     開催日   平成28年11月3日(木・祝)13:30~15:00
      ※ 事前申込が必要です。お申し込みはこちら

本展は、“えひめいやしの南予博2016”の関連テーマ展でもあり、南予という地域を見つめなおす一つの機会となれば幸いです。
ぜひお見逃しなく!

展覧会の詳細はこちら

特別展「自転車ヒストリー」開幕しました!

9月 17日 土曜日

本日17日、特別展「自転車ヒストリー ~夢と希望をペダルに乗せて~」が開幕しました!
会場入口

今回の展覧会では、南予に伝わった我が国現存最古級の三輪自転車から現代のスポーツバイクまで、自転車が果たした役割とその時代背景の移り変わりを一堂に展示し、自転車からみた愛媛の歩みをたどります。
八幡浜で発見された三輪自転車

会場では懐かしい自転車もいっぱい!
自転車との想い出やあこがれがよみがえります。
自転車屋さんのある街角
昭和30年代の自転車
あこがれの子ども用自転車

そして今回の展示は、会場内での写真撮影OKとなっています!
(フラッシュ撮影や三脚のご使用、他のお客様の撮影はご遠慮ください)
フォトスポットも用意していますので、お手持ちのスマートフォンやカメラで、自転車との想い出をたくさん持ち帰ってくださいね。

みどころいっぱいの「自転車ヒストリー」展!
その内容は、本ブログでも順次ご紹介していきたいと思います。

いま最も熱い自転車漫画「弱虫ペダル原画展」、
戦国時代の南予を紹介するテーマ展「南予の戦国乱世」展も同時開催。
こちらも見逃せません!

いずれの展示も会期は11月27日(日)までです。
スタッフ一同、皆様のお越しをお待ちしています!

秋の企画展示 準備着々!

9月 8日 木曜日

歴博では、8月末で夏の企画展示が終わり、9月17日(土)から秋の企画に模様替えします。ただ今その準備の最終段階。
まずは、特別展「自転車ヒストリー」。先日、自転車博物館サイクルセンターと自転車文化センターから今回の特別展のためにお借りした自転車たちも、トラックでの長旅の疲れもなく無事到着し、現在、会場の飾りつけの真っ最中。

入り口では、八幡浜の菊池清治邸で発見された我が国最古級の三輪自転車がお迎えします。その後、時代に沿って、自転車が写る愛媛各地の懐しい写真とともに、戦前のサイドカー付荷物自転車、軍需用ジュラルミンで作られた戦後直後の自転車、ママチャリから憧れだった子ども自転車、そして最新鋭のスポーツバイクまで、自転車の移り変わりを実物展示を交えて紹介していきます。
さらに、天皇陛下ご一家と自転車の関わりのコーナーや、自転車に乗ってやってきた街頭紙芝居、昭和30~40年代の自転車屋さんの風景も再現しています。
たぶん愛媛はもとより四国で、これだけ本格的に自転車の歴史をたどる展示を行うのは初めてのことと思います。「自転車新文化」を推進する愛媛ならではの展示に乞うご期待!
そして、今回、人気の自転車漫画「弱虫ペダル」の原画展も同時開催できることになりました。
また、クラシックな歴史ファンの方には、テーマ展「南予の戦国乱世」を同時期に開催しています。終盤戦を迎えている“えひめいやしの南予博2016”のイベント帰りに、ぜひお立ち寄りください。
見どころ満載の秋の歴博、9月17日(土)リニューアル・オープンです。今しばらくお待ちください。

PS)常設展等は、今も通常営業しています。

鉄道工作~列車はカーブをどうまがる~

8月 24日 水曜日

皆さんは鉄道がなぜカーブをまがることができるか考えたことがありますか?車ならハンドルがあり、左右のタイヤの角度や回転数が変化してまがることができます。しかし、鉄道にはハンドルはありません。レールがまがっているため、その上を走る鉄道もまがると考える方もいらっしゃるでしょう。実は車輪に大きな秘密があるのです。それを工作で実証する講座を8月28日(日)午後1時30分から開催します。
半径30㎝のカーブと列車を作り、どのように車輪が動くか観察します。これは、特別展「TRAIN WORLD!」(8月31日まで)の関連講座です。もし、興味があれば自宅で半径を短くして急カーブを作り、限界を調べるのもおもしろいかもしれません。また、車輪の幅(車体長)を変化させて、通過できるカーブの限界値を調べたり、カーブをよりスムーズにまがるにはどうしたらいいか調べると、立派な自由研究にもなります!
夏休み最後の日曜日、ぜひ博物館で「TRAIN WORLD!」の世界を堪能して下さい。講座のお申し込みは、博物館までご連絡ください。お待ちしています。
電話 0894-62-6222  定員 20名(参加費1,000円)

①下書きをする

②列車に見立てた車と線路に見立てた板をはり走行させる

③余裕があれば急カーブなどに挑戦!

8月30日 焼畑映画上映会を開催します

8月 23日 火曜日

四国(愛媛県・高知県)は昭和30年代まで全国有数の焼畑農耕地でしたが、現在ではそのほとんどが失われています。今回は民族文化映像研究所が制作した日本各地の焼畑に関する映画を上映し、消えつつある四国山地の焼畑文化を考えてみたいと思います。

【日時】平成28年8月30日(火)13時~17時

【上映作品】民族文化映像研究所制作
「椿山―焼畑に生きる―」(高知県)1977年 95分
「奈良田の焼畑」(山梨県)1985年 34分
「西米良の焼畑」(宮崎県)1985年 43分

【会場】愛媛県歴史文化博物館多目的ホール

【申込み】事前申込み不要・当日受付

【参加費】常設展観覧券が必要・友の会会員は参加費無料

【主催・お問い合わせ先】愛媛県歴史文化博物館友の会民俗クラブ
西予市宇和町卯之町4-11-2  0894-62-6222(担当:大本)

夏休み子ども講座を開催しました

8月 21日 日曜日

8月20日(土)、夏休み子ども講座「教えて!村上海賊」を開催しました。
当館常設展示をみながら、このほど「日本遺産」に認定された村上海賊について学習してみようというものです。

まずは学芸員による展示の解説。小学生の皆さんは熱心にワークシートに書き込んでいます。
学芸員による展示解説

戦国時代の軍船について学習した後・・
軍船について学習

原寸で復元した戦国時代の軍船「小早」への乗船です!
船を進ませるための「艪」の長さを実感しています。
艪に触れる体験

能島村上氏伝来の陣羽織を彷彿とさせる体験用の陣羽織を着て、「いざ!出船!」
小早乗船の様子

船上で二枚胴の具足を着用。まさに「村上海賊の娘」です。
具足の着用

船体にもぐり、和船の構造も見学しました。
和船の構造の観察

海賊の拠点・海城から出土した陶磁器類を熱心に観察されています。
出土品観察の様子
出土品観察の様子(2)

はじめての試みとして実施した今回の事業、おかげさまで大変充実した時間となりました。
村上海賊の歴史について子どもたちに学習する機会を提供するとともに
原寸復元模型と歴史衣装を組み合わせることで、これまでにない体験を提供できたのではないかと思います。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

教員のための博物館の日2016in愛媛県歴史文化博物館

8月 19日 金曜日

8月19日(金)教員のための博物館の日2016を開催しました。

小・中・高校の先生、博物館職員、市町教育委員会職員と、様々な職種の方々の参加がありました。

内容は、以下の通りです。

オリエンテーション 博物館を活用しよう・れきハコの紹介

博物館で学ぶ① 博物館の裏側探険

博物館で学ぶ② 綿から糸作り体験・昔のくらしと道具体験

博物館で学ぶ③ 出前授業体験

A歴史文書コース 伊能忠敬と伊予、戦時下のくらし

B考古民俗コース 土器や石器にふれてみよう、地域の祭りや伝統行事

参加された方の感想には、初めて見る博物館の仕事への驚きや、授業活用へのヒントが得られたことなどが、たくさんつづられていました。

博物館実習

8月 17日 水曜日

 博物館学芸員の資格を取得するには、大学などで様々な単位を取得する必要があります。そのひとつに「博物館実習」があります。

 当館では、今年2名の実習生を受け入れ、8月16日(火)から21日(日)まで実施しています。期間中実習生は、1名のインターンシップ生とともに、歴史・民俗・考古資料の整理やイベントの補助などに携わることになります。

 初日の実習では、午前中に博物館の概要説明・施設見学を行い、博物館施設の全体像を把握しました。午後は、早速歴史資料による実習を行い、収蔵資料の取り扱い方法や整理方法を学びました。

 普段見られない博物館の裏側、学芸員の専門業務、保管されている実物資料などを実際に見て体験して、一つでも多くのことを経験してもらいたいと思います。
 暑さが続きますが、体調にも気を付けながら、皆さん頑張ってください。

8月20日(土)夏休み子ども講座「教えて!村上海賊」のご案内~自由研究やレポートにも!~

8月 15日 月曜日

夏休みもお盆を過ぎましたが、お子さんの夏休みの宿題はいかがでしょうか?
歴博では、常設展示室の魅力をこれまで以上にお伝えする試みの一つとして、夏休み子ども講座「教えて!村上海賊」を開催します。

このイベントは、当博物館の中世展示をみながら、このほど「日本遺産」に認定された村上海賊について、学芸員が子ども向けに分かりやすく解説するものです。
展示品のスケッチや、甲冑や陣羽織を着て、戦国時代の軍船「小早」に乗る体験もできます。

学習した成果をまとめれば、夏休みの社会科の自由研究に役立つかも。
ぜひお越しください!

日時 平成28年8月20日(土)13:30~15:00
定員 親子10組(当日受付・先着順)
対象 小学生及びその家族
集合 開始5分前に、歴史展示室2入口にお集まりください。
参加費 常設展示観覧券が必要(小中学生は無料、一般(高校生以上)510円・65歳以上260円)
持参物 筆記用具をご持参ください。写真を自由研究に使いたい方は、カメラもご持参ください。
中世展示室の様子