※南予地方 宇和島市
宇和島の鹿踊は、江戸時代初期に宇和島藩主伊達家の関係で、東北仙台からもたらされた芸能です。慶安2(1649)年に宇和島の裡町から出されるようになり、現在に到っています。
鹿踊は一人立ちで鹿頭をかぶり、胸に太鼓を抱え、布幕で体を覆って踊るもので、南予地方周辺の祭りに登場します。一人立ちの鹿踊は、東北地方をはじめとする東日本に広く分布しているが、西日本では愛媛県南予地方周辺のみで見られます。
鹿踊の歌詞「回れ回れ水車~」は、室町時代に流行した歌ともいわれています。400年前に南予に伝わった芸能なので、それ以前の歌謡が取り込まれているのです。