開催中!「異界・妖怪大博覧会」6―幽霊図―

7月 27日 金曜日


これは、円山応挙が描いたと伝えられる幽霊図(複製・国立歴史民俗博物館所蔵・原資料は全生庵所蔵)。円山応挙は1795年に没しているので、200年以上前の幽霊図といえます。

さて、一般に「幽霊」には足がありません。足のない幽霊を最初に描いたのは、この江戸時代の絵師・円山応挙(1733年生~1795年没)といわれています。この説は、既に江戸時代後期の随筆「松の落葉」にも見られます。ところが、応挙が生まれる前の1673年には、浄瑠璃本「花山院きさきあらそひ」に足のない幽霊が描かれていることが指摘されています。

ただし、版本以外の肉筆画では、応挙より古い足のない幽霊図は確認されていないようです。なお、幽霊に足がないのは応挙の幽霊画が「反魂香之図」という題名をつけられているように、お香の煙の中に死者が現れることで、足が煙で覆われていて見えないという説が有力です。つまり、足がないのではなく、足が見えなくなっているというのです。


ちなみに、同時展示している「怪物画本」(香川大学図書館蔵・神原文庫)にも幽霊が描かれています。これは1802年に描き集められた画集なので、江戸時代後期には、足のない幽霊のイメージは定着していたようです。