開催中!「異界・妖怪大博覧会」17―河童伝授の道具―

2007年8月22日

西条市小松町の個人宅にエンコ(河童)に関する道具が伝えられている。
昔、馬を水中に引きずり込もうとしたエンコが人間に捕まるが、命ごいをして、その家の先祖に助けてもらう。そのお礼にと、のどに魚の小骨が刺さった際に抜く秘法道具が与えた。梵字まじりの呪文を記した紙片と小刀が二十センチ程の行李に納められ、現在にまでその家に伝えられている。

実際に戦後間もなくまで、近隣の人々その家を訪れて、小骨抜きの依頼をしていた。のどの小骨を取るには、口を大きく開けて、中へ小刀を入れて呪文を唱えていたという。

捕まった河童が命ごいをしてお礼をする伝説は県内各地に残るが、道具の伝授は珍しく、県内の伝説資料として貴重である。