毎年恒例になりつつある企画展「おひなさま」も、いよいよ開幕が迫ってきました。西条藩松平家の雛飾りをはじめ、細かい史料も多いので、並べるのに時間がかかりますが、ようやく終わりが見えてきました。
企画展の展示の目途がたった昨日、関連展示として文書展示室で同時開催するテーマ展「宇和島藩の姫君と奥女中」のため、宇和島藩伊達家の史料を所蔵する(財)宇和島伊達文化保存会に史料借用にうかがいました。
宇和島藩に迎えられた姫君の婚礼調度は、とても精巧に蒔絵(まきえ)が施された貴重な美術品ばかり。史料のコンディションを確認しながら、輸送に耐えられるように丁寧に梱包していきます。秋田藩佐竹から嫁入りした佳姫が持参した雛屏風の箱を開けて屏風を取り出すと、箱に何かが残っているのを見つけました。
確認したところ、カマボコ型の木製品に和紙を巻いたものでした。写真に撮ってみましたが、後ろにピントが来たため、ピンボケ写真になっていしまい、申し訳ありません。強引に読んでみると、少し違っているかもしれませんが、「御屏風箱/上下御つめ/拾之内」とあるような。どうもこの器具は、屏風を運搬するために箱に入れた際に、屏風が動かないように隙間に詰めたものと思われます。佳姫の嫁入り道具を伊達家に運んだ最初の時から詰められていたのではないでしょうか。当時の人の丁寧な仕事振りを感じた一瞬でした。

