
※白澤避怪図(香川大学附属図書館蔵・神原文庫)
白澤(はくたく)は、顔には3つの目、両わき腹にも3つの目があり、合計9つの目を持っています。また、角も全部で6本ある中国の聖獣です。白澤を描いた図を持って旅をすると安全で、枕に忍ばせると悪夢を見ないとも言われ、妖怪というより霊獣といえます。
徳のある政治者の時に出現し、病魔を防ぐ力があると信じられていました。中国の神話の帝王である黄帝(こうてい)も白澤に出会い、白澤は1万種類もの鬼神や怪異について語り教えたといいます。
日本では、江戸時代にコレラなど流行病の時などに白澤の絵が売りに出され、人々はこれを身につけました。愛媛でも、西予市城川町の龍澤寺の山門(江戸時代建立)の格子天井絵にも白澤が描かれているなど、白澤に関する資料が残っています。

※『旅行用心集』(当館所蔵)に記された「白澤」
文化7(1810)年に、八隅蘆庵(やすみろあん)が旅に出る際の心得をまとめたもの。白澤図を持てば災難を免れると紹介されている。

※藩札(愛媛銀行蔵・当館保管)に描かれた「白澤」
江戸時代、宇和島藩内で流通した藩札(紙幣)の下側に、怪異を防ぐという「白澤」が描かれている。