本日12月22日(火)から、テーマ展「松山城下図屏風―城下町から近代都市へ―」が開幕しました。
「松山城下図屏風」を公開するとともに、関連資料から城下町松山の姿、明治以降に近代都市として成長を遂げていく松山の歩みなどを紹介します。
この機会にぜひご覧ください!
会期 2015年12月22日(火)~2016年1月31日(日)
展覧会の詳細はこちら
本日12月22日(火)から、テーマ展「松山城下図屏風―城下町から近代都市へ―」が開幕しました。
「松山城下図屏風」を公開するとともに、関連資料から城下町松山の姿、明治以降に近代都市として成長を遂げていく松山の歩みなどを紹介します。
この機会にぜひご覧ください!
会期 2015年12月22日(火)~2016年1月31日(日)
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愛媛県歴史文化博物館では、12月22日(火)から1月31日(日)まで、テーマ展「松山城下図屏風―城下町から近代都市へ―」を開催します。
本展示では、「松山城下図屏風」を中心に、松山城主であった加藤家、蒲生家、久松松平家に関わる資料、古絵図などの関連資料も交えて城下町松山の姿を紹介するとともに、明治以降、城下町を基盤としながら近代都市として成長を遂げていく松山の歩みについても、吉田初三郎による鳥瞰図、古地図、古写真によりたどります。
現在、展示作業は順調に進み、「松山城下図屏風」も無事展示ケースにおさまりました。
開幕前にもかかわらず、すでに取材も入りました。
約300年前の城下町松山を詳細に描いた屏風、見る人それぞれにいろんな発見があると思います。
「松山城下図屏風」、この機会にぜひお見逃しなく!
会期 2015年12月22日(火)~2016年1月31日(日)
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師走になり、めっきり寒くなりました。博物館でも冬支度です。
11月の終わりには当館ボランティアさん3名とともに愛媛県歴史文化博物館の民俗展示室2において展示替えを行いました。
まずは、復元家屋の海のいえ、里のいえ、山のいえ、それぞれの食事模型をお正月料理のものに展示替えしました。
こちらは丹原町の農家をモデルに復元した里のいえでの様子です。
お正月やお祭りなどハレの日にだけ膳にあがる白米やお雑煮など、二段の箱膳に乗り切らないほどのお正月料理を並べていきます。
食事模型の展示替えでのポイントはお昼ごはんを食べた後に作業をすること。
リアルにできている模型ですので、お昼前に作業をするとおなかがすいてくるほどです。
現代のおせち料理にも見られる、数の子や昆布を使った料理、お雑煮もありますので、比べてみるのもおススメです。
次に、海のいえの座敷で見ることができる冬の道具が「夜着(よぎ)」です。
きもののような形をしていますが、布団のように夜眠る時に使う寝具です。
この資料はお客様用の夜着ですので、華やかな色合いをしています。また襟や首のあたる部分にはビロードが使われており、暖かく眠るだけでなく肌触りも考えられています。
「夜着」のような昔の道具を実際に体験できるのは博物館では「特別」のこと。
普段は申し訳ありませんがご遠慮いただいております。
しかし!夜着をはじめとした昔のくらしを「知る」だけでなく「体験」もできるイベント「昔のくらし探検隊♪冬のくらし編」が新春のれきはくイベントで行われます。
小学校3年生の社会科では「昔の道具とくらし」を学校で学びます。火鉢やこたつなど冬の道具の仕組みや、番傘やオイコなど時代劇や教科書に出てくる昔の道具に博物館で出会うことができますので、ぜひおいでください。
「昔のくらし探検隊♪冬のくらし編」
学芸員とめぐるれきはく内探検ツアー!昔のくらしってどんな感じ?
日時 :1月3日(日)13:30~(一時間程度)
集合場所 :総合案内付近
参加費 :常設展チケット(当日券)が必要(中学生以下は無料)
*受付は13:00から行います
新春の博物館でお待ちしています。
当館の常設展示室では、多くの資料を展示していますが、貴重な博物館資料の保存ならびに公開のため、随時展示替えを行っています。
さる11月4日(水)の休館日、特別展「四国遍路と巡礼」の展示替えにあわせ、歴史展示室2(中世)と歴史展示室3(近世)の展示替えも行いました。
どんな資料が展示室に登場したのでしょうか・・3点ご紹介します。
「西禅寺文書」【愛媛県指定有形文化財】のうち
宇都宮蓮智(貞泰)寄進状
観応3年(1352)
西禅寺所蔵/当館寄託
西禅寺(大洲市)は南北朝初期に瀧ノ城(大洲市)城主津々木谷(つづきや)行胤が創建したとされる禅宗寺院です。西禅寺文書には創建当初の観応3年(1352)年の寄進状(きしんじょう)や置文(おきぶみ)にはじまり、天正8年(1580)年の津々木谷信房寄進状にいたるまでの17通がおさめられています。今回展示したのは、観応3年(1352)6月15日、西禅寺を創建した津々木谷氏の主家宇都宮蓮智(貞泰(さだやす))が、西禅寺興隆のための費用として毎年33貫600文を寄進することを書き残したものです。
「宇和郡石城・竹城絵図」【初公開です!】
文政2年(1819)
当館蔵
宇和島市吉田町に位置する石城(せきじょう)と竹城を描いた絵図です。石城は、吉田湾に流れ込む立間川と河内川に挟まれた御殿山(ごてんやま)に築かれた山城で、江戸時代、石城の南麓に伊予吉田藩の陣屋が築かれました。
両城は確実な中世文書には登場しませんが、江戸時代前期に作られた軍記『清良記』には、多くの合戦の舞台となった旨の記載が登場します。
絵図では中央に「石城」「竹城」と記し、絵図下部には、両城の高さや距離などが記されており、文政期の伊予吉田藩の測量術についても知ることができます。
「両替道具」(針口天秤、銭升、銭箱、大小板)【初公開です!】
江戸時代
個人蔵/当館寄託
両替をする際に用いた道具類です。時代劇などでも目にすることがあります。江戸時代には、金、銀、銭の3種類の貨幣が流通していたため、取引をするうえで両替は重要でした。両替時の計量に用いたのが、分銅を使って正確に量ることができる針口天秤で、両替天秤とも呼ばれました。貨幣の枚数を正確、迅速に数えるために、板に小さな枠を設けた銭升という道具も使われていました。このほか、銭や小判を収納するための銭箱や、取引の月締めに重要な月末日を間違えないために大の月(30日)・小の月(29日)を示すのに用いた看板も展示しています。初公開です!
このほかにも、さまざまな展示資料を入れ替えるとともに、少し解説を見直したり、展示の見せ方を変えてみたりしました。
当館にご来館の際は、ぜひ常設展示室にも足を伸ばしてみてくださいね。
今回の考古資料相互活用促進事業において、当館が国立博物館よりお借りした資料は、「道後今市出土の平形銅剣」と「石手寺経塚出土品」であることは、先日のブログ内で紹介してきたとおりですが、本事業は、相互の考古資料を常設展示として交換展示・公開することを目的としていますので、当然、当館からも東京国立博物館と奈良国立博物館に資料を貸出す必要があります。
そこで、まず当館が東京国立博物館に貸出した資料が、松山市宮前川遺跡群出土の弥生土器・土師器・祭祀遺物(卜骨・土製品)など弥生時代~古墳時代初頭の出土品です。そして、奈良国立博物館へ貸出した資料が、西条市真導廃寺跡出土の古代瓦・奈良二彩と、今治市別名端谷Ⅰ遺跡出土の銅印(奈良~平安時代)です。
これらの考古資料は、それぞれ平成27年12月上旬~平成28年3月頃まで展示される予定ですので、公開中に東京国立博物館や奈良国立博物館を訪れた際は、愛媛の考古学をアピールしている彼らの雄姿をぜひ見てあげて下さい。
◆平成28年1月16日(土) 13:30~15:00
「石手寺経塚と周辺の遺跡-テーマ展の見所-」
東京国立博物館では、資料担当者の方と本資料の状態を入念に確認しながら調書を作成し、資料の梱包・運搬作業については日本通運株式会社の美術品専門の作業員さんに行っていただきました。
【松山市道後今市で発見された平形銅剣】
この弥生時代に出現する青銅で作られた「銅剣」は、「銅鐸」や「銅矛」同様、豊作を祈り、権力者の身分や権力を示す重要な道具(祭器)として考えられています。
平形銅剣は、瀬戸内海沿岸である本県の東予・中予地域や、お隣の香川県で多く見つかっています。とくに松山市道後地区は集中的に発見されている地域の1つであり、この道後今市のほかにも道後樋又、道後公園東山麓、祝谷六丁場遺跡の周辺地で出土しています。このことからも当地域には青銅器祭祀を行っていた弥生集落の存在をうかがうことができます。
なお、本資料の詳細については、青銅器を中心に研究されている吉田 広先生(愛媛大学ミュージアム 准教授)に、下記の日程で考古講座を行っていただきます。興味のある方はぜひご参加いただきますようよろしくお願いいたします。
◆11月21日(土) 13:30~15:00
「平形銅剣からみた道後城北の弥生社会」
「考古資料相互活用促進事業」とは、独立行政法人国立博物館並びに地方博物館が所蔵する考古資料を、お互いに交換・展示し、それぞれの博物館において研究・展示等の活動の充実を図ることを目的としたものです。平成10 年度より始まった本事業は、地方では普段なかなか展示で目にする機会の少ない国立博物館の収蔵品を、地元で見ることができることからも大変好評であり、これまでにも当館では、平成14・17年に2度実施しています。その際には東京国立博物館より愛媛にゆかりのある品々が里帰りしました。
今回10年ぶりに、当館で本事業を行うことが決まり、先々月の8月3日(月)~8日(土)には、東京国立博物館・奈良国立博物館・九州国立博物館の3館と、資料貸借作業を行いました。
こうした国立博物館からお借りしてきた貴重な資料も展示するテーマ展「石手寺周辺を掘る!-道後地区の発掘成果と国立博物館からの里帰り展-」が、10月10日より、当館の考古展示室で開幕いたします。本テーマ展は、平成28年3月7日(月)まで開催しております。常設展示室の一部ですので、常設展示観覧料が必要(小中学生は無料)となりますが、ぜひ見にいらして下さい。
昨日9月19日(土)、新常設展の「和紙彫塑による弘法大師空海の世界 密●空と海―内海清美展」がリニューアルオープンしました。平成24年から3年間、弘法大師空海の誕生から入唐、帰朝までの前半生を展示紹介してきましたが、今回は帰朝後から高野山開創、満濃池の修築、東寺給預、綜藝種智院の設立、入定のシーンなど、後半生10ステージを和紙人形約200体で表現しています。
昨日のオープニングイベントでは、作者の和紙彫塑家・内海清美(うちうみきよはる)先生による講演と展示会場での解説会が行われ、110名の方々にご参加いただきました。製作にかける思いや、愛媛の和紙との出会い、つながり、そしてフランス等海外での反応など多岐にわたってお話いただきました。
また、照明家・藤井輝夫先生の演出により、空海の人形を芸術的な照明演出を施し、その場で、音楽家・月虹さん(フルート奏者)、セコ・サンチェスさん(パーカッショニスト)による演奏も行われ、参加者を魅了しました。音楽は、空海が遣唐船で中国に渡る艱難の様子をイメージした曲で、今回の展示オープンにあわせて作曲していただいたものでした。和紙人形、照明、そして音楽演奏の総合演出のすばらしさに感動された方も多かったようです。
なお、このシルバーウィーク中、9月21日(月)と23日(水)ともに13:30より、当館学芸員によりますこの展示の解説会も行われます。大洲和紙や四国中央市の塵入り工芸紙など四国の和紙で表現された空海の生涯をぜひご覧ください。