常盤町商店街 今治市常磐町 昭和40年
今治港から市役所を東西に結ぶ今治の中心商店街で、売り出しなのか商店街全体が紅白の幕で飾られている。通称「今治銀座」とも呼ばれ、衣料品の店が多く立ち並ぶ。買い物客の足となる輪タクが客待ちをしている。しかし、近年は渡海船による島嶼部からの買い物客が減り、人通りも写真当時よりは減っている。
今治城の牡蠣の養殖 今治市 昭和11年
何の変哲もない城跡の石垣の写真。名所旧跡として今治城を撮影した写真に見える。しかし、村上節太郎が書き残したメモには、「城の堀を利用したカキの養殖」と記されている。確かによく見ると、堀の中に養殖のための竹ヒビが林立している様子がうかがえる。
地元で聞くと、今治城の堀は明治時代に入り、旧今治藩士がつくった組合により管理され、牡蠣の養殖場として貸し出されていたことがわかった。今治城の堀は海水を導入しており、潮の干満による水位を調整する水門もついていたため、牡蠣の養殖に適していたのだろう。村上の地理学者としてのセンスがうかがえる一枚である。
今治城は軟弱な地盤を補うため、今治城の本丸、二之丸の石垣の下には犬走りがまわり、松が植えられていた。昭和11年の写真には多くの松が見えるが、現在はこれらの松は失われている。
先日の休館日に行なわれた展示室の点検作業に合わせて、歴史展示室1では展示替えを行いました。
上の写真がこれまでの展示風景です。
下の写真が今回実施した展示替え後の様子です。違いがわかるでしょうか?
昨年4月~6月に開催した企画展「えひめ発掘物語2&絵で見る考古学」にて展示した早川和子氏作成の遺跡復元画3点をパネルにして展示しています。この復元画の取材時の様子は過去の記事遺跡復元画ができるまで-3 をご参照ください。
特に今治市相の谷1号墳を紹介するコーナーでは、これまで展示していた模型に替わって、パネルで古墳築造の様子を紹介するとともに、出土遺物の一部を新たに展示しています。
もう2枚の新しいパネルは展示室で探してみてはいかがでしょうか。
特別展「ポーラ・コレクション 美人の化粧術~姫君からモダンガールまで~」を御覧になった方には、ポーラ文化研究所が発行している『化粧文化PLUS Volume2』を無料配布しています。テーマは「かわるもの、かわらないものって?」。美肌ケア、ベースメーク、口紅などの江戸時代から近現代にかけての変化が、カラフルな図版とともに分かりやすく紹介されています。特別展で展示されている資料の図版も収録されていますので、展示の副読本として最適です。
なお、より詳しく化粧文化を紹介している書籍として、ミュージアムショップでは、村田孝子著『大江戸カルチャーブックス 江戸三〇〇年の女性美 化粧と髪型』(青幻社発行、2007年)を関連図書として販売しています。お越しの際にはぜひミュージアムショップにもお立ち寄りください。