
宇和島藩上屋敷出土鍋島焼(東京都教育委員会蔵)
江戸時代、伊予には8つの藩がありましたが、江戸屋敷が発掘調査されたのは、宇和島藩と西条藩のみです。宇和島藩の上屋敷は六本木にありました。近年、国立新美術館や政策研究大学院大学を建設するにあたり東京都埋蔵文化財センターにより大規模に発掘調査され、膨大な資料がみつかりました。今回の特別展では、宇和島藩上屋敷の資料を約200点初公開しています。初めてのお国入りです。順次ご紹介していきます。
まず注目されるのが、鍋島焼です。これらは佐賀藩鍋島家の藩窯で焼成された、江戸時代最高級のやきものです。大変技術の高いやきもので、文様も精緻です。染付の若松の文様の皿には、小皿や大皿が見られます。なかには製品として外部には出ない、色絵素地もあります。
宇和島藩上屋敷からは鍋島焼が64点も出土し、これは一大名屋敷からの出土としてはかなり多い数量とされています。宇和島藩と佐賀藩は3代にわたり婚姻関係があり、出土資料からも両家のつながりがうかがえます。
今回、鍋島焼の魅力をもっと知っていただくために、特別に東京国立博物館から伝世品の鍋島焼である、あの有名な「色絵桜樹文皿」を5客お借りして展示しております。美しい色絵鍋島焼を間近くで見ることのできる、絶好の機会です。
江戸時代、最高の技術で焼成された鍋島焼を、展示室でぜひじっくりご覧ください。